悲願の金、あと一歩 アンリ氏率いたフランス―サッカー男子〔五輪〕

AI要約

地元での金メダルに一歩及ばず、1998年のW杯でスペインに敗れた青い集団。指揮官の奮起で後半に追いつくも、惜しくも優勝はならず。

主将ラカゼットの言葉で選手を奮い立たせる。34分にFKで1点差をつけるも、終了間際までCKでPKを獲得するが、逆転はならなかった。

OA枠で参加したチームはエムバペらを欠き、自国開催ながらベストメンバーでの戦い。結果には満足せず、成長を強調するアンリ監督。

悲願の金、あと一歩 アンリ氏率いたフランス―サッカー男子〔五輪〕

 地元での金メダルにはあと一歩、届かなかった。

 1998年ワールドカップ(W杯)フランス大会で選手として母国の優勝に貢献したティエリ・アンリ監督が率いた青い集団は驚異の粘りを見せたが、延長戦の末にスペインに屈した。

 見せ場は十分につくった。1―3で迎えたハーフタイム。年齢制限のないオーバーエージ(OA)枠で参加した主将ラカゼットによると、指揮官は選手を奮い立たせた。「はっきりと言葉を選んで、『諦めるな』と言った」

 後半、高速プレスでスペインを押し込み続けた。34分にFKから1点差。さらに終了間際、CKの場面でPKを獲得し、OAのマテタが振り出しに戻す。アンリ監督が自ら大観衆をあおり、パルク・デ・プランス競技場は揺れた。

 惜しくも84年ロサンゼルス五輪以来の頂点には立てなかった。それでも「サポーターは歌い続け、励ましてくれた。表彰式の間も帰らずに残ってくれた」。監督は最高の雰囲気をつくったファンに感謝を示した。

 OAでの招集を模索した絶対的エースのエムバペを筆頭に、自国開催とはいえベストメンバーを集められなかった中での奮闘だった。アンリ監督は選手の成長に目を細め、「メダルとともに終えた。それは大事なことだ」と強調した。