ジャマイカのランナー、エッフェル塔の麓で“24年後のメダル授与”。2000年シドニー大会・女子200mで上位選手が失格、4位から繰り上がり【パリ五輪】

AI要約

パリで過去の五輪大会でメダルを獲得した選手たちにメダルが授与される授与式が行われた。

様々な競技でメダルが贈られ、過去のドーピング違反による結果変更が影響している。

選手たちは授与式を喜び、競技への努力が報われたことに感謝している。

ジャマイカのランナー、エッフェル塔の麓で“24年後のメダル授与”。2000年シドニー大会・女子200mで上位選手が失格、4位から繰り上がり【パリ五輪】

 現地8月9日にパリ市中心部、エッフェル塔の麓にあるトロカデロ広場に設けられた「チャンピオンズパーク」で、過去の夏季・冬季五輪に出場した複数の個人・団体に、IOCからメダルが授与される。

 今回の授与式に参加する最も過去の選手は、2000年のシドニー五輪で陸上女子200メートルに出場したジャマイカのビバリー・マクドナルド。当時、マクドナルドは4位で競技を終えたが、2007年になって1位の米選手マリオン・ジョーンズがドーピング違反となり、メダルの剥奪が決定。4位だったマクドナルドが3位に繰り上がった。パリでの銅メダルが授与を米メディア『KSL News』は、「24年後のメダル授与」と伝えた。

 また、2008年北京大会の陸上女子走り幅跳びで4位だったジャマイカのチェルシー・ハモンド・ロスに銅メダル、2012年ロンドン大会の重量挙げ男子85キロ級のタレク・アブデルジム(エジプト)にも銅メダルが与えられる。

 ロンドン大会の陸上男子走り幅跳びのエリック・キナード(アメリカ)には金メダル、デレク・ドルアン(カナダ)には銀メダルが授与。重量上げ男子105キロ超のチョン・サングン(韓国)に銅メダルが贈られる。

 同じくロンドン大会の陸上女子1500メートルに出場したアベバ・アレガウィ(エチオピア)に銅メダル、陸上女子400メートルハードルのラシンダ・デムス(アメリカ)に金メダル、ズザナ・ヘイノワ(チェコ)に銀メダルが、カリーズ・スペンサー(ジャマイカ)に銅メダルが授与される。

 ジャマイカのメディア『Loop News』によると、競技から12年後にメダリストとなるスペンサーは、「同じジャマイカの五輪仲間、チェルシー・ハモンド・ロス、ビバリー・マクドナルドも、この待ち望んでいた現実に大喜びしています。パリでの授与式は、世界最大の競技の祭典でベストを尽くした結果が報われ、実感するのに最高の舞台です。とても感謝しています」と喜んだ。

 7日には、2022年北京冬季五輪のフィギュアスケート団体戦に出場した米国に金メダルが、日本に銀メダルが贈られた。いずれの場合も上位選手のドーピング違反が発覚し、当時の競技成績を剥奪する裁定が下ったため。日本フィギュアチームは大会から2年半後に銀メダルを受け取った。

構成●THE DIGEST編集部