「さようならレスリング」体重超過で失格のインドレスリング選手が衝撃の引退表明 「私の勇気は折れました」【パリ五輪】
インド出身のビネシュが東京五輪レスリングで体重超過により失格し、引退を発表。
減量の過酷さや適正体重の問題が指摘され、国内外で注目を集める。
ビネシュの選手生活は残酷な結末となり、コーチ陣の指導も批判される。
東京五輪レスリング、女子50キロ級で決勝に進みながら、体重超過により失格となっていたインド出身のビネシュが8日、自身のSNSを通じて引退を表明した。
ビネシュは6日の初戦で東京五輪金メダリストの須崎優衣に勝利すると、一気に決勝まで進んだ。
しかし2日目の計量に失敗し、失格処分となっていた。その後の現地報道などによりビネシュはそもそも「50キロが適正体重ではなかった」として、通常体重は56キロ前後とされる。過酷な減量方法も注目を集めていた。
ビネシュは8日、自身のXを更新。「私は負けました、ごめんなさい」などと記し「私の勇気はすっかり折れてしまいました。今の私にはこれ以上の力はありません」と悲壮なコメントを並べ、「さようならレスリング 2001-2024」とつづり、引退を表明した。
今回の失格騒動をめぐってはインド・レスリング連盟(WFI)も世界レスリング連盟(UWW)に異議申し立てを行うなど国をあげての騒動となっているが、試合に臨ませるコーチ陣の体制も充分だったかなども批判を浴びている。渦中の選手からすれば、あまりの騒動に気持ちが折れてしまったとしても不思議ではない。
リオ五輪から3大会連続で五輪出場など、祖国の星ともなっていたビネシュだが、選手生命の最後は何とも残酷な結末となった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]