日下「人生変えるために」 粘り勝って決勝へ―レスリング〔五輪〕

AI要約

日下は粘り強い試合運びで準決勝に進出。相手を圧倒し、根性で勝利を掴む。

高橋尚子さんから名前の一部をもらい、金メダルへの強い思いを胸に決勝戦に臨む。

ライバルの敗退も追い風に。金メダルを目指し、全力を注ぐ。

日下「人生変えるために」 粘り勝って決勝へ―レスリング〔五輪〕

 日下は粘り強かった。

 1、2回戦を快勝して迎えた準決勝の相手は、昨年の世界選手権3位のアモヤン(アルメニア)。組んだ瞬間に強さを感じたというが、引かなかった。序盤から圧力をかけて前へ前へ。

 第2ピリオドでうまくポイントを奪ってリードしてから、やや守りに入ったが、圧力をかけ続けた効果は大きかった。試合が進むにつれ相手は動けなくなり、終了を待たずにひざまずく。勝利を手にし、「根性でねじ伏せようと思っていた。プラン通りだった」とうなずいた。

 2000年シドニー五輪の年に生まれた。名前の「尚」は、同大会の女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子さんが由来。今大会もそれを意識しながら戦っており、「しっかり自分の名前の由来を追いかけたい」と意気込む。

 ライバルと目されたマフムドフ(キルギス)が2回戦で敗れたことも追い風になりそう。「人生を変えるために来た。ここで満足していない」。金メダルへの強い思いを胸に、決勝のマットに全てをぶつける。