【体操】52年ぶり3冠の岡慎之助「勝ち続けられる選手に」連勝街道歩む

AI要約

体操男子で52年ぶりの3冠に輝いた岡慎之助が連勝街道を歩む。

岡は団体総合、個人総合、鉄棒で金メダルを獲得し、平行棒でも銅メダルを獲得。

岡は技のレベルを上げ、連勝を続けるために精進している。

【体操】52年ぶり3冠の岡慎之助「勝ち続けられる選手に」連勝街道歩む

 【パリ6日=阿部健吾】体操男子で52年ぶりの3冠に輝いた岡慎之助(20=徳洲会)が連勝街道を歩む。5日の種目別決勝の鉄棒で団体総合、個人総合に続く3個目金メダルを獲得し、平行棒でも銅メダルを獲得。一夜明けたメダリスト会見で、「勝ち続けられる選手に」と誓った。72年ミュンヘン大会の加藤沢男以来の3冠から始まる王者の道を歩む。

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 岡の首に4つのメダルが下げられていた。日本勢では84年の具志堅幸司の5個に次ぐ40年ぶりの4個以上の快挙。チーム最年少は団体戦を戦った仲間の4人から「『すごいよ』じゃなくて『ヤバイよ』しか言われなかった」と照れながら、同時に1つの誓いを立てた。「ロスも団体個人種目別での金メダル獲得は目指している。勝ち続けられる選手になりたい」。りりしい顔だった。

 前夜は演技の出来栄えの勝利だった。技の難度を示す鉄棒のDスコアは8人中5番目の5・9。ライバルに着地の乱れや落下のミスが続く中、Eスコア(出来栄え点)はただ一人8点超えの8・633と圧倒した。倒立の姿勢や、ぴたりと止めた着地で減点箇所が少なかった。Dスコア6・6を誇ったバラハス(コロンビア)と得点で並び、Eスコアが高い選手が上位となるルールで競り勝った。

 その前に銅メダルを獲得した平行棒でも同様。Dスコアは4番目の6・5で、Eスコアは2番目の8・800点で3位に食い込んだ。世界の体操関係者にジュニア時代から「慎之助の美しい体操が好き」と言われ続けた。いまもファンが多い。難度を抑え、減点が少ない理想型を追ったことがパリでの快挙につながった。

 今後、連勝を続けるためには技のレベルを上げる必要がある事は理解する。今回も直前まで鉄棒の大技導入を考えたが、コーチ陣と話し合い控えた。「新しい技をどんどん入れていく」と早くも意欲はたぎる。「しっかり美しさも磨きたい」と両輪を進化させ、覇道を歩む。