高校軟式野球選手権大阪大会、興国が優勝 53年ぶりの全国大会へ

AI要約

興国が関大一を3-0で破り、53年ぶりに全国大会出場を決めた。

興国は過去の苦い経験を乗り越え、勝負強さを見せた。

関大一も健闘し、52年ぶりの全国大会出場に届かなかったが、成長を感じさせた。

高校軟式野球選手権大阪大会、興国が優勝 53年ぶりの全国大会へ

 第69回全国高校軟式野球選手権大阪大会(大阪府高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)の決勝が5日、大阪市住之江区の住之江球場であった。興国が3―0で関大一を破って優勝し、1971年以来53年ぶり10回目の全国大会出場を決めた。全国大会は25日、兵庫県の明石トーカロ球場などで開幕する。

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 53年ぶりに全国大会への復活出場を果たした興国。2020年には大阪府の独自大会で優勝したが、コロナ禍のため全国大会はなく、一昨年は決勝であべの翔学、昨年は延長十四回タイブレークの末に準決勝で河南に敗れた。悔しい思いをいくつも重ねていた分、チームの喜びはひとしおだった。

 試合は勝負強さが光った。打線は四回まで無安打に抑えられたが、五回2死から死球で出た走者を西平が左越え二塁打でかえし、1点を先取。六回も四死球をきっかけに無安打で2点を加えた。エース小原は丁寧に内外角を突いて3安打完封。関大一に三塁を踏ませなかった。

 53年ぶりとなる全国の舞台に向け、小原も闘志十分。「練習で投げ込んで、もっと力を付けて臨みたい。目標は全国制覇」と言葉に力を込めた。

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 52年ぶりの全国大会出場には届かなかったものの、関大一の健闘も光った。春の府大会優勝の大商大を準々決勝で破ると、準決勝では昨年の代表校である河南に勝った。この日の決勝も許した安打は1本のみで、投手を中心にしっかり守るチームの持ち味を出した。七回に二塁打を放つなど、チームを引っ張った主将の中木は「やり切った。すがすがしい気持ちです」。(渋谷正章)