Moto2イギリス決勝|ディクソンがファイナルラップで逆転勝利。ポールの小椋、まさかの大苦戦14位
イギリスGPのMoto2クラスでジェイク・ディクソンが逆転勝利。小椋はポールポジションから一度も首位をキープできず、最終的に14位に終わる。
ディクソンがファイナルラップでカネットをかわして優勝。小椋はペースを上げられず、ガルシアが後半に追い上げるも4位で終える。
結果、小椋はポイントリーダーを守れず18ポイント差で次戦に臨むことになった。
MotoGP第10戦イギリスGPのMoto2クラス決勝が行なわれ、ジェイク・ディクソン(CFMOTO Polarcube Aspar Team)が最終周での逆転勝利を果たした。
土曜日に行なわれた予選では、小椋藍(MT Helmets – MSI)が今季初ポールポジションを獲得。2番手にアロン・カネット(Fantic Racing)、ディオゴ・モレイラ(Italtrans Racing Team)までがフロントロウに並んだ。佐々木歩夢(Yamaha VR46 Master Camp Team)は28番手からの追い上げを目指す形だ。
シーズン前半戦、小椋は予選ではあまり上位につけられなくても決勝で追い上げるレースが多かった。ポイントリーダーで小椋のチームメイトであるセルジオ・ガルシアが予選16番手と沈んでいるだけに、小椋にとって今季初ポールを獲得した今回のレースは、7ポイント差をひっくり返す大チャンスだ。
舞台となるシルバーストンは上空を雲が覆っているものの、気温19度、路面温度32度のドライコンディションで17周のレースがスタートした。
小椋が好スタートでホールショット。2番手にはセレスティーノ・ビエッティ(Red Bull KTM Ajo)が浮上した。
一時はスタートでポジションを落としたカネットだったが、レース前から小椋も警戒していたように、すぐにポジションを取り戻し小椋をパス。首位でオープニングラップを終えた。
小椋はジェイク・ディクソン(CFMOTO Polarcube Aspar Team)にもオーバーテイクを許し、ジョー・ロバーツ(OnlyFans American Racing Team)にも迫られる展開。それでもレース序盤は3番手をキープし、ラップを重ねていった。
小椋やロバーツ、モレイラが3番手争いを展開している間に、ディクソンはカネットに追いつくと、オーバーテイクを仕掛ける素振りを見せた。
ペースが上がらない小椋は、ロバーツやモレイラに先行を許すと後方集団に飲み込まれてしまう。ロバーツとモレイラが相次いで転倒したことでポジションが上がったが、前を追うペースはなくジリジリとポジションを下げていった。
残り8周、6番手まで下がった小椋の真後ろには、スタート直後20番手まで後退していたガルシアがピタリ。そしてガルシアはすぐさま小椋をオーバーテイクしてみせた。
3番手以下を大きく引き離したトップ2は、優勝を巡り完全に一騎討ちといった様相。タイヤをマネジメントしながらハイペースで走行したが、決定的な動きがないまま、レースは残り3周を切った。
ディクソンはカネットから0.2秒以内の位置に迫ると、仕掛けたのはファイナルラップのターン1。カネットのインに飛び込み、このレース初めてトップに立つと、0.177秒差でトップチェッカー。地元イギリスで見事な勝利を飾った。
小椋は終始ペースが上がらず、後方から攻め立てられる厳しいレースに。最終的にポイント獲得がやっとという14位でのフィニッシュとなってしまった。
一方、対照的な追い上げレースを見せたガルシアは終盤に表彰台圏内まで浮上。最後にビエッティに抜かれてしまったものの、4位でフィニッシュを果たした。
この結果、小椋はポイントリーダーに浮上するどころか、18ポイント差で次戦オーストリアに向かうことになった。なお、佐々木歩夢は21位でのフィニッシュとなっている。