【バドミントン】山口茜、世界ランク1位に逆転負け悲願のメダルならず…3大会連続で8強止まり

AI要約

世界ランキング6位の山口茜が、五輪での悲願のメダル獲得を逃し、3大会連続の敗退を喫した。

第1ゲームでは山口がリードを広げるも、安洗塋に逆転されて落とす。

接戦となった第2、第3ゲームでも安の圧倒的な地力に押され、山口は敗れた。

【バドミントン】山口茜、世界ランク1位に逆転負け悲願のメダルならず…3大会連続で8強止まり

<パリオリンピック(五輪):バドミントン>◇3日◇女子シングルス準々決勝◇ポルトドラシャペル・アリーナ

 世界ランキング6位の山口茜(27=再春館製薬所)が、同1位の安洗塋(アンセヨン、韓国)に1-2で破れた。過去2大会に続く8強での敗退となり、悲願の五輪初メダルはかなわなかった。

 第1ゲームは山口の勢いが勝った。軽快なフットワークと正確なショットでリードを広げた。安への「テーハミング(大韓民国)!」という声援が飛ぶ。会場の雰囲気もどこ吹く風。強打と軟打を打ち分ける沈着冷静なプレーが光る。相手のショットがアウトになり11-9と2点リードでインターバルに入った。

 23年8月から世界1位をキープする安だが、昨年に右ひざをケガし、テーピングを施してのプレー。山口は左右前後へ動かした。1点を巡る緊迫した攻防は大接戦となった。19-14からノータッチのエースを決めてゲームポイント獲得。1点を返されたが、粘り強いラリーから次のポイントを決めて20-15で先取した。

 第2ゲームも接戦となった。ネット際に落とすヘアピンを絡めて揺さぶる。一進一退の攻防で5-5。ここから安にリードを許す。連続して3点を奪われた。耐える状況。170センチと長身の安の高い打点からの強打に破られる。劣勢に陥り、6-11でインターバルに突入。ビハインドの中、必死に食らい付いた。10-15からミスも続きリードが広がる。しかしネット際の魔術師ぶりを発揮。4連続ポイントで16-17と1点差に迫った。意地を見せたが、その後、安にポイントを重ねられ17-21で押し切られた。ゲームカウントは1-1の五分となった。

 勝負の第3ゲーム、序盤から安にリードを許す。鋭いショットに振られ、一気に1-6とされた。1点を返したが、ネット際の攻防から鋭いショットをたたき込まれコートに大の字になった。懸命に追うが、リターンが甘くなったところに打点の高いフォアクロスを決められる。5-11と6点差でインターバルに入った。

 終盤の勝負どころで山口は死力を尽くした。しかしポイント差を詰められず。世界1位の地力に押され、このゲームも落とした。

 日本バドミントン界史上初の3大会連続出場。世界ランキング1位に世界選手権優勝など多くの栄冠を手にしてきた山口だが、またしても壁に阻まれた。