【Jリーグ】低迷する名門は15シーズンぶりのJ1復帰なるか?命運を託されたストライカーの名は小森飛絢(ひいろ)

AI要約

ジェフユナイテッド市原・千葉はJ1復帰を目指す15シーズン目に突入。現在J2で7位につけ、J1昇格までの道は険しいが、小森飛絢の活躍が注目されている。

小森はプロ1年目から躍進し、今シーズンも10ゴールを決める活躍。チームの勝利に貢献しつつ、目指す得点数は25と意欲的に語っている。

J1昇格に向けて自己要求も高く、チームと共に戦う小森。指揮官も期待を寄せ、チームの勝利こそ最優先だが、ゴールを重ねていきたいと考えている。

【Jリーグ】低迷する名門は15シーズンぶりのJ1復帰なるか?命運を託されたストライカーの名は小森飛絢(ひいろ)

国内サッカーのJリーグは、J1が8月7日(水)から、J2が8月3日(土)からそれぞれ再開する。その中で例年、優勝争いはもちろんのこと、むしろそれ以上に激しい戦いが繰り広げられるのが、J2からJ1への“昇格争い”だ。

ここに2008年のJ2降格以降、15シーズンに渡ってJ1への復帰を果たせていないクラブがある。Jリーグ創設前の日本リーグ時代から「名門」と呼ばれたジェフユナイテッド市原・千葉だ。

Jリーグ創成期に加盟した10クラブ。通称”オリジナル10”の中で、J2に降格した経験がないのは、鹿島アントラーズ、横浜マリノス、横浜フリューゲルス(1999年に消滅)のみで、他の7クラブはいずれもその苦難を味わって来た。

だがその中で、J2転落後一度もJ1に復帰したことがないのがジェフ千葉だ。

今シーズン、第24節を終えてJ2順位は7位(勝ち点36)で、リーグ中断期間へと突入した。果たして悲願のJ1復帰は果たせるのか?終盤戦の注目となっている名門クラブにフォーカスする。

ジェフがJ1へ昇格するための条件は2つ。

J2で上位2チームまでに入り自動昇格するか、3位~6位までに入って昇格プレーオフ2試合を勝ち抜くか。

現在7位のジェフからJ1自動昇格ラインの2位までの勝ち点の差は15。J1昇格プレーオフの進出ラインである6位との勝ち点差はわずか2。残された試合数は14試合という状況だ。

それだけに、8月こそがジェフとって極めて重要な1カ月となる。3日から再開するリーグ戦では、現在3位の横浜FCといきなり対戦。その後も4位の岡山、8位のいわきFC、6位の仙台と順位の近いライバルチームとの戦いが続くからだ。

そのジェフで注目なのがセンターフォワードの小森飛絢(こもりひいろ・23)だ。

右足・左足・頭とどこからでも得点を奪うことのできる万能型ストライカーで、昨シーズンはプロ1年目で開幕からスタメンを勝ち取ると、そこから3試合連続ゴール。

ルーキーながらリーグ戦13ゴール(日本人1位タイ)を記録し、昇格プレーオフ進出へ大きく貢献した。

さらにリーグの年間ベストイレブンにも選出され、個人としては輝かしいシーズンとなった。ただ、本人はこの結果に満足していなかった。

小森:

J1昇格っていう目標を掲げてやっていた中で、それを達成できなかったことがすごく悔しいです。期待していてくれたファンサポーターの皆さんには、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

迎えた今シーズン、自らの希望で背番号41からエースナンバーの10を背負う小森。

ここまでリーグ戦全試合に出場し、得点ランキング3位の10ゴール(7/14 第24節終了時点)をあげている。

小森:

複数得点できるチャンスは何試合もありましたし、もっと点を取れたと感じています。目標としている数字は25なので、そこを取れれば“得点王”も見えてくるし、その数字に近づいていけば自然とチームの勝利にもつながると思っています。

今季はリーグ第2節の藤枝戦から4試合連続ゴールを記録した小森。複数得点こそないが、ゴールを挙げた10試合のうち6試合で勝利を手繰り寄せており、第20節の徳島戦でも決勝ゴールを決めた。自身の成長をどこに感じているのか。

小森:

自分がゴールを取ってチームを勝たせなくてはいけない、という責任感は1年目から変わった所です。プレーに関しては、そこまでスタイル的に変わっているものはないですが、クオリティはこだわってやっています。

今年から、調子の悪いときはゲンを担いで足の爪を切るという小森。

願いが込められたその足で、エース小森はチームを勝利に、そして悲願のJ1復帰に導くことができるのだろうか。

奮闘を続けるエースに指揮官・小林慶行監督も大きな期待を寄せている。

小林監督:

彼らはとんでもないプレッシャーの中で戦っていて、ゴールを取らなければもちろん批判される。ゴールを取る気持ちってすごく大事だし、絶対に失ってほしくないんですけど、一番大事なのは勝利すること。そこはぶれてほしくない部分だと思っています。

チームの目指す戦いをする中で、ハングリーさも含めてすごく信頼してますし、重要な選手であり続けてほしいと思います。