ソロモン諸島、100m代表にマラソン選手選出で物議 パリ五輪
ソロモン諸島代表としてパリ五輪の陸上女子100メートル予選に出場するマラソン選手の選出について、短距離選手たちは怒りを露わにしている。
選ばれた選手は長距離ランナーで、これまで100メートルに出場したことがないが、世界のスプリンターたちと競うことになる。
NOCSIが短距離選手の推薦を無視して、マラソン選手を選出した決定に対し、関係者たちから批判が集まっている。
【AFP=時事】2日に行われるパリ五輪の陸上女子100メートル予選のソロモン諸島代表にマラソン選手が選出された。まさかの決定に同国の短距離女王は怒りをあらわにしている。
選ばれたのは、2度の五輪出場経験を持つ長距離のシャロン・フィリスア(Sharon Firisua)。これまでトップレベルの大会で100メートルに出場したことはないが、パリで世界屈指のスプリンターたちと競うことになった。
ソロモン諸島の陸上競技連盟は、今五輪のワイルドカード(主催者推薦)枠に短距離選手2人を推奨していたが、同国オリンピック委員会(NOCSI)は本来の種目で出場権を得られなかったフィリスアを選出した。同選手は1500メートルの国内女王で、東京五輪ではマラソンに出場して72位に終わった。
この決定に、同国陸上競技連盟の会長は「ショック」を受けたと、豪公共放送ABCでコメントした。
100メートルと200メートルの国内女王で、パリ五輪でのレースを夢見ていたジョビタ・アルニア(Jovita Arunia)も、「スプリンターなのは私たち。何がいけなかったのか分からない。信じられない」と激怒。「こんなことをされて、もう今後は大会には出ない」と話し、競技をやめることも辞さない姿勢を示した。
NOCSIは、この件に関するコメントに応じなかった。【翻訳編集】 AFPBB News