バスケ日本女子、エース・山本麻衣を欠き連敗…追いついても追い越せず1次リーグ突破ピンチ【パリオリンピック】

AI要約

東京五輪銀メダルのバスケットボール女子日本代表が、パリ五輪バスケット女子1次リーグでドイツに敗れて2連敗となる。

エース選手の山本が脳振とうの影響で欠場し、チームは劣勢に立たされる。

次戦のベルギー戦で決勝トーナメント進出を懸けて厳しい戦いが待ち受ける。

バスケ日本女子、エース・山本麻衣を欠き連敗…追いついても追い越せず1次リーグ突破ピンチ【パリオリンピック】

◇1日 パリ五輪 バスケット女子1次リーグ 日本64―75ドイツ

 東京五輪銀メダルのバスケットボール女子日本代表が1日、1次リーグC組第2戦で世界ランキング19位のドイツと対戦し、64―75で敗れ、1次リーグは2連敗となった。

 日本にとって窮地の一戦となった。恩塚亨監督が「スコアリング(得点)能力は世界トップクラス」と評するエースの山本(トヨタ自動車)が、7月29日の米国戦で脳振とうを起こした影響で欠場を余儀なくされた一戦でドイツに競り負けた。第1クオーター(Q)で5点のリードを許すと、その後は何度か追いついたものの勝ち越すことはできず、押し切られた。

 劣勢の中で馬瓜エブリン(デンソー)が第2Qにほえた。「チームを鼓舞する」。3点シュートを沈め、重苦しい空気を振り払った。「東京五輪は年齢が下の方だった。今回はリーダーシップをとりたい」

 恩塚体制では対応、適応力が求められる。ホーバス前監督が築いた、3点シュートを浴びせる戦術は強豪国に研究された。「グーに対してパーを出す。相手がチョキに切り替えたら今度はグーを出す」(恩塚監督)。指揮官はチーム戦術を浸透させる「スクリプト(台本)」を用意。3年かけて選手に浸透させた。

 パリ五輪に向けて「走り勝つシューター軍団」をつくり上げた。前半終了間際には、高田(デンソー)が相手の陣形の隙を見つけて即座に反応。セットプレーから得点するなど、チーム最多の15得点を挙げた。しかし、残り1分余りで5点差に詰め寄ったのが精いっぱいだった。

 2連敗スタートとなり、4日に行われる1次リーグ最終戦のベルギー戦で決勝トーナメント進出が懸かる。前回、男女を通じて初のメダルを獲得した日本女子が窮地に立たされた。

(写真はAP)