【谷繁元信】大谷翔平も沈黙…パドレス5年目捕手がドジャース封じ一役、キャンプから印象的選手

AI要約

ドジャースはパドレスとの2連戦で打線が沈黙し、カンプサノの活躍が目立つ

大谷翔平がパドレス戦で攻められ、チームとして対策が必要との見方

パドレスとの試合で差を詰められたドジャースの厳しい状況

【谷繁元信】大谷翔平も沈黙…パドレス5年目捕手がドジャース封じ一役、キャンプから印象的選手

<パドレス8-1ドジャース>◇7月31日(日本時間1日)◇ペトコパーク

 パドレスとの2連戦、ドジャース打線は5得点した第1戦の初回以外は、ほぼ沈黙させられた。繰り返しになるが、パドレスがチームとして相当、研究してきている。第1戦のヒガシオカ、この日のカンプサノとキャッチャー陣が一役を担ったのは言うまでもない。

 3月初めにパドレスのキャンプを取材したが、そのときからメジャー5年目を迎えたカンプサノが印象に残った。朝一で現れ、自分のバッティングをチェック。ブルペンでも積極的にピッチャー陣とコミュニケーションを取っていた。球団として、かなり期待していると聞いた。この日は2回の先制打に続き、4回はキャリアハイに並ぶ7号ソロ。もともと強打が売りだが、出場74試合は自己最多を更新中で、成長著しい。

 前回ノーヒットノーランを達成したシースのリードでも、チームの取り組みを体現できていた。前日4打数無安打の大谷翔平に対し、第1打席、第2打席はインコース中心に攻め、二ゴロ、四球。7-1と点差が開いた5回の第3打席は攻め方を変えた。初めて外の球から入り、157キロの直球で空振り。2球目で初めてチェンジアップを選びカウント1-1。3球目、4球目は一転、インコースを続け、最後は直球で二ゴロに打ち取った。甘めの球に大谷も捉えた当たりではあったが、やはりインコースへの意識があったのだろう。踏み込みが少し弱かった。

 大谷は8回の第4打席は二直。これもいい当たりに見えるが、インコースの意識がゼロではなかったと思う。外高めのチェンジアップへの踏み込みが、やや弱かった。この2連戦は、うまく攻められた。これでパドレスには4・5ゲーム差に詰められた。9月終わりに最後の3連戦が控えており、大一番となる可能性もある。パドレス・バッテリーに対し、ドジャースとしても対策が必要だ。(日刊スポーツ評論家)