五輪開会式巡り非難拡大 トランプ氏や中東首脳も

AI要約

パリ五輪開会式でのドラァグクイーンらの登場がキリスト教への侮辱として非難を浴び、論争が続いている。

キリスト教関連団体や右派政治家から非難を受けた場面は、最後の晩餐をパロディー化したものだとされるが、芸術監督は異教徒の祝宴と主張している。

大会組織委員会は侮辱の意図はなかったとして謝罪し、論争の終結を図っている。

 【パリ共同】7月26日のパリ五輪開会式で、派手な女装の「ドラァグクイーン」らが登場する場面に「キリスト教への侮辱だ」との非難が殺到、世界に波紋が広がっている。キリスト教右派が支持基盤のトランプ前米大統領のほか、イスラム圏の中東のトルコやイラン首脳からも宗教を嘲笑するものだなどと抗議の声が上がり、論争は収まる気配がない。

 問題となっている場面には、ドラァグクイーンのグループやレズビアンのDJ、トランスジェンダーのモデルらが登場。キリストが処刑される前夜の弟子たちとの夕食風景を描いたレオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐」をパロディー化したとして、キリスト教関連団体や欧米の極右・右派の政治家らから非難が相次いだ。

 それに対し、開会式の芸術監督トマ・ジョリ氏は最後の晩餐とは関係ないと否定、ギリシャ神話の異教徒の祝宴がアイデアにあったとしている。大会組織委員会のデカン広報部長は28日、侮辱の意図はなかったとした上で「不快に取られたとすれば申し訳ない」と陳謝、幕引きを図った。