真美子夫人はもちろん「デコピンとも歩きたかったんだ…野暮な質問だった」大谷翔平の“テレビに映らない球宴ウラ話”「今永昇太とは球拾い」

AI要約

大谷翔平がオールスターゲーム前の取材会で多くの質問に答える様子

報道陣の取材ラインが混乱し、大谷のブースに詰めかける記者たち

大谷が家族や愛犬を同伴しており、レッドカーペットにも参加する予定

真美子夫人はもちろん「デコピンとも歩きたかったんだ…野暮な質問だった」大谷翔平の“テレビに映らない球宴ウラ話”「今永昇太とは球拾い」

 日本ハム時代から長年にわたって大谷翔平の番記者を務める柳原直之氏の「テレビに映らない現場取材レポート」をお届け。4年連続4回目のオールスター出場で真美子夫人とのレッドカーペットや“デコピンスーツ”姿も話題になった大谷と、ドジャースの動向を追った。

《7月15日 オールスター戦前日会見・本塁打競争(グローブライフ・フィールド)》

 デトロイトから前夜入りしたオールスター戦の会場、レンジャーズの本拠地グローブライフ・フィールド。正午頃から日米、中南米、韓国、台湾など大勢の報道陣で埋め尽くされていた。球場前で取材パスを受け取るのに約1時間。さらに、球場正面入り口のセキュリティーを通過するのに30分ほどかかった。

 落ち着く暇もなく恒例の両リーグの監督と先発投手の会見がまずスタート。既に発表されていたナ・リーグの先発、新人右腕ポール・スキーンズ(パイレーツ)は「最低でも100マイル(約161キロ)」は投げたいと語り、会見場を沸かせ、大谷は「2番・DH」でのスタメン出場が発表された。

 その後、グラウンド左翼付近で行われたア・ナ両リーグ全選手の会見。ア・リーグ勢が終わると、報道陣は一旦ファウルゾーンに下げられたが、あまりの多さに人はあふれ返っていた。スタッフが総出でア・リーグの選手とナ・リーグの選手の入れ替えを行っている際に、報道陣がファウルゾーンまで下がるルールは"崩壊状態"になっていた。徐々に報道陣の“ライン”は上がり、ある記者はこのように話すほどだった。

「サッカーのオフサイドラインみたいだな」

 大多数の記者が、事前に大谷のブースが左中間付近であることを確認していた。スタッフがナ・リーグの会見スタートをコールすると、メディアは一目散に駆け始める。私も必死の思いで最前列の確保に成功した。初めての経験だが、選手側から見るときっと滑稽な光景だったに違いない。

 年に一度といっていい、時間に余裕のある大谷の取材対応とあって多くの記者が質問を投げかけた。私は4つの質問を聞くことができた。

(1)今年のオールスター戦の目標

(2)前半戦の盗塁数増加に関して

(3)30代を迎えた回復力やケアの変化

(4)真美子夫人や愛犬デコピンは同行しているか

 まず(1)に関して、昨年は「柵越え」や「MVP」を珍しく目標に掲げていたが「自分のできるパフォーマンスをしっかり準備して発揮したい。どういう結果になるか分からないけど、あとは無事に終えたいです」と、いつもの謙虚な大谷らしい回答だった。(3)は前回の取材対応での反省を生かし質問した。「今年はDHだけなので、今のところ感じることはないです」とのこと。今後のリハビリメニューの状況や来年の投手復帰後に実感することがあるかもしれない。(4)はグラウンド外の雑感として、確認する必要があった。

Q:家族や奥さま、愛犬のデコピンはオールスター戦の会場に来ていますか? 

A:来ています。

Q:明日は一緒にレッドカーペットに参加する予定ですか? 

A:その予定ではいます。

 野球以外の質問で時間を割くのは本望ではない部分もあるし、詳細を答えたくない気持ちはこちらとしてもひしひしと伝わったが、最低限の受け答えをしてくれた。

 この質問を切り出したからか、ある記者に「ナイスガッツ」と感謝された。各選手の取材時間は45分与えられていたが、その後の混乱を避けるため、もしくは事前の予定通りなのか、大谷は28分で終了した。