【柔道】角田夏実2回戦も1分8秒で圧勝 2戦連続、代名詞ともえ投げから強烈関節技で一本勝ち

AI要約

世界選手権3連覇中の角田夏実が準々決勝へ進出し、南アフリカ選手を圧倒して勝利。

角田は20年ぶりの金メダル獲得と日本の夏季五輪通算500個目のメダル獲得が期待される。

31歳11カ月の角田は、柔道女子最年長の五輪デビューでVへ向けて頂点を目指す。

【柔道】角田夏実2回戦も1分8秒で圧勝 2戦連続、代名詞ともえ投げから強烈関節技で一本勝ち

<パリオリンピック(五輪):柔道>◇27日◇女子48キロ級1回戦-準々決勝◇シャンドマルス・アリーナ

 【パリ27日=木下淳】世界選手権3連覇中の角田夏実(31=SBC湘南美容クリニック)が、余裕たっぷりに準々決勝へ進出した。

 南アフリカ選手と対戦。1分3秒で代名詞のともえ投げを発動し、技ありを奪うと、関節技へ移行。わずか5秒後、こちらも武器の腕ひしぎ十字固めで一本勝ちした。1分8秒だった。

 1回戦は秒殺だった。開始29秒、同じようにともえ投げで技ありを奪うと、その流れから腕ひしぎ十字固めで一本勝ち。わずか45秒でブラジルの25歳フェレイラを退けた。

 この階級では04年アテネ大会の谷亮子以来20年ぶりの金メダルが懸かる。銅より上で、日本の夏季五輪通算500個目のメダル獲得という節目も重なる。そこに、日本柔道女子最年長の31歳で初出場した角田は、世界選手権3連覇中の絶対女王だ。

 146センチだった谷と比べれば、より際立つ161センチの長身。かつて52キロ級で、ジャカルタ・アジア大会やマスターズ杭州大会(ともに18年)で優勝した実力者だった。21年の東京五輪を制した阿部詩にも3連勝していたが、初黒星から形勢逆転で代表争いから後退。19年10月、東京五輪を諦めず48キロ級へ転向した。

 自国の大舞台は逃したものの、同じ21年の6月に行われたブダペスト大会から世界選手権で3年連続V。しかも3大会すべてオール一本勝ちの無双で、谷、阿武教子以来となる記録に堂々名を刻んだ。

 相手からすれば、分かっていても、研究し尽くしても止められない、ともえ投げからの関節技は世界一。柔術、総合格闘技グラップリング仕込みの腕ひしぎ十字固めは、特に強烈だ。初戦から、その通りに秒殺。31歳11カ月が柔道女子最年長の五輪デビューVへ、頂点まで、あと3勝だ。