サンカルパとドグマの移籍初戦に注目! 上原佑調教師に聞く転厩馬との向き合い方/新人記者のトレセン日記

AI要約

サンカルパとドグマが上原佑厩舎に転厩して初めて出走する佐渡Sに向けて、転厩馬との向き合い方や調教内容について取材を行った。

2頭は環境の変化にもすぐになじみ、体調も精神的にも良い状態であることが確認された。厩舎全体の取り組みや馬の個性に合わせた調教が行われている。

サンカルパとドグマは新天地でのスタートを切り、今後の展開や方針に関する話し合いが進んでいる。今回のレースは今後に向けた一歩となる可能性がある。

サンカルパとドグマの移籍初戦に注目! 上原佑調教師に聞く転厩馬との向き合い方/新人記者のトレセン日記

 野球選手にトレードや移籍があるように、競走馬も転厩という形で厩舎が変わることを知りました。日曜新潟6Rの佐渡Sに出走するサンカルパとドグマは、上原佑厩舎に転厩して初めて出走します。自分の居場所が変わるということは人間でさえ大きな変化と感じるのですから、馬にとってもかなりの影響があるはず。転厩馬との向き合い方について、上原佑調教師に取材してきました。

 転厩馬に接するうえで気を付けていることを聞いてみると、「まずはもといた厩舎の先生や乗ったことのあるジョッキーに話を聞いて、何度もレースを見ています。とにかく情報を集めることをしています」。馬を知ることからスタートするんですね。そして、その情報をもとに「能力を出し切れていないところがあれば工夫をしています」と話してくださいました。

 そのかいあってか、2頭は大きな環境の変化にも「最初からなじんでいましたね。体調も精神的にもいい状態です」と元気な様子。すぐになじめるほど快適な環境だったようです。話を聞いていると、私がトレセンに配属されたときも先輩が過ごしやすい環境で迎え入れてくれたことを思い出しました。馬も人も同じなんですね。

 そんな2頭の調教内容を見ていると、転厩前や他の厩舎よりもプール調教の回数が多いことに気づきました。何かこだわりがあるのか気になって聞いてみると、「筋肉をほぐしたいということで、夏は結構取り入れています」とのこと。厩舎全体の方針として取り入れているそうです。

 移籍後も好調な2頭は、上原佑師と関係者の話し合いによってこの舞台での始動が決定。今後の方針についても見通しが立っているそうです。サンカルパは「本当は距離があったほうがいいと思いますが、気性的に今回はこの舞台に。落ち着いて走れるようになれば(もっと長い)距離を走れるようになると思います」。ドグマは「千四で好走しているのもあります。コントロール面の問題がなければ千八も考えましたが、いきなり距離を延ばしすぎることになるので少しずつ延ばしていければ」。ともに今後に向けてのワンステップというレースになりそうです。

 転厩という大きな変化を受け入れ、上原佑厩舎で新たなスタートを切ったサンカルパとドグマ。新天地への移籍初戦でどんな走りを見せてくれるのか、楽しみです。