昨秋仙台育英に完投勝ちが野球続行きっかけに 東陵・熊谷太雅、笑顔忘れずも最後に悔し涙／宮城
AI要約
東陵高校の投手・熊谷太雅選手が悔し涙の幕を閉じた最後の夏を迎える。彼は笑顔を忘れずに試合に挑み、新たなステージへの挑戦を決意する。
熊谷選手はけがに見舞われながらも、仙台育英戦での勝利をきっかけにプロ志望を目指す決意を固めた。これまでの苦しみや敗北は成長と自信につながっている。
東陵高校野球部は熊谷選手を中心に、新たな挑戦を始めることで、今後の活躍が期待される。
＜高校野球宮城大会：聖和学園2－1東陵＞◇18日◇準々決勝◇仙台市民球場
最後の夏は悔し涙で幕を閉じた。東陵の185センチ左腕・熊谷太雅投手（3年）は1－1の7回から登板。マウンドに上がると帽子のつばを見つめ一呼吸。そこには「大丈夫、笑って、自分らしく」と記されていた。2死から勝ち越し打を許すも、最後まで笑顔は忘れなかった。だが、最後の整列時にはこらえていた涙が一気にあふれた。
ここからがスタートだ。昨秋の県大会準々決勝で仙台育英に1失点完投勝ち。甲子園準V相手に投げた試合が、熊谷の人生を大きく左右した。入学直後からけがに見舞われた。「自分には実力がない」と高校で野球はやめ、パティシエを目指す予定だった。今では「プロ志望届を出したい」と続行を希望。「仙台育英に勝てたことが大きな自信につながった」。この敗戦は決して無駄にはしない。悔しさを胸に、新たなステージへの挑戦が始まる。
