【バレー】52年ぶり金メダル獲得を目指す男子日本代表 本番を見据えた合宿で調整/広報リポート

AI要約

男子バレーボール日本代表がパリ五輪に向けた調整中の様子を報告。

選手たちは国内合宿を終え、ポーランドで最終調整を行い、23日にパリへ向かう。

指示通りにブロックとフロアディフェンスの強化に取り組み、準備を着実に進めている。

【バレー】52年ぶり金メダル獲得を目指す男子日本代表 本番を見据えた合宿で調整/広報リポート

<男子日本代表広報リポート 第9回>

 バレーボール男子日本代表の岸翔太郎広報がお届けする「男子日本代表広報リポート」の第9回。男子代表は、27日に幕を開けるパリ五輪へ向けて調整中。今回は、国内で行った合宿での様子をお届けします。

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 チームは、ネーションズリーグ(VNL)ファイナルラウンドを終え、少しの休暇を経て再始動しました。

 7月8日にはパリオリンピック日本代表の壮行会にバレーボール女子とビーチバレー女子日本代表とともに参加しました。メディア、ファン、関係者の方々などに見守られ、選手は1人1人コメント!

 キャプテンの石川祐希選手は「パリオリンピックはメダルを取るために行くので、絶対にメダルを持って帰ってきます」と力強くコメントしました。

 そしてこの日、一番会場を沸かせたのが甲斐優斗選手。開口一番に…「こんにちは! 背番号15番の“甲斐くん”です」と自身を「くん」付けで紹介。控えめなキャラクターの甲斐選手とは思えないコメントで笑いを取りました。壮行会が終わり、本人に聞いてみると、誰かにやらされたのではなく自ら考え、言ったそうです。

 そして、翌日からスタートしたNTCでの国内合宿では、フィリップ・ブラン監督から、五輪に向けての話がありました。

 「オリンピックに向けて自信をつけたいという意味でVNLに臨んできました。銀メダル獲得は良い結果でした。しかし、VNLで銀メダルを取れたから(五輪で)メダルを取れる保証はない。自分たちで取りにいかなきゃいけない」

 そして、間近に控える決戦を前に、具体的な指示が飛びました。

 「ここからドイツとの初戦に向けてフルパワーを出していくために準備をしなきゃいけない。ドイツ戦は朝9時なので、朝動くことを習慣化すること。そして、技術的にディフェンス面を向上させて、セッターの上からスパイクを打たれるディフェンスを再構築したい。両サイドのディフェンスが良いので相手はクイックやセンターのバックアタックを使ってくると思う。そこをレベルアップしないといけない」。

 日本の生命線であるブロックとフロアディフェンスの強化が、オリンピックまでのテーマとなりました。

 監督の指示通り、NTC合宿最終日の13日は、初戦ドイツ戦の試合時間(現地時間9時試合開始)を想定したスケジュールで、1日練習をこなしました。6時にチームで散歩。8時15分から試合前に行うウオームアップ。そして9時ごろを目安に試合形式の6対6を行いました。

 宮浦健人選手は「朝からの練習はあまり動かないのでキツかったです。今日何が大事かわかったので、オリンピックの朝の試合にフィードバックしたい。これからヨーロッパに行って時差もあるので、生活習慣を作っていきたい」と本番へ向けて収穫を得ました。

 一方の西田有志選手は「僕は余裕です」と難なく適応できた様子。「今日も5時に起きてすぐアイスバス入りに行って、超音波治療して部屋で体幹して6時の散歩の時には仕上がっていました」と話しました。

 山本智大選手も「所属チームでも朝練習はあるので体は大丈夫でした。試合を意識した練習なので有意義な練習でした」。

 高橋藍選手は「朝からが慣れてない分、動くぞと準備していた分思った以上に動けたと思う。6対6の練習前には体を起こせました。前日の夜は早めにルーティンをこなして早く寝ました。ここからリズムを作っていきたい」と前向きに話しました。

 そして14日、チームはたくさんの関係者の方々に見送られパリ五輪直前合宿の地ポーランドへ。最終調整を行い、23日に決戦の地パリへ向かいます!

 ◆岸翔太郎(きし・しょうたろう) 1990年(平2)5月19日、埼玉県志木市生まれ。小学校からバスケットボールを始め、中学時には全国大会優勝。高校、大学と強豪校でバスケを続け、その後テレビの企画制作会社へ。現在は、昨年に続き、日本バレーボール協会広報部撮影班として男子日本代表チームに帯同し、チームの日々の練習や宿舎での様子などを撮影中。