麻布大附がハードワークの綾瀬をねじ伏せブロック決勝進出

AI要約

綾瀬と麻布大附が対戦し、麻布大附が2-0で勝利しブロック決勝に進出。

綾瀬が先制機会を逃す中、麻布大附がFKから先制点を挙げる。

後半にもう1点を挙げた麻布大附が2-0で勝利し、ブロック決勝に進出。

麻布大附がハードワークの綾瀬をねじ伏せブロック決勝進出

 7月15日、第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選の1次予選3回戦2日目が行われ、綾瀬と対戦した麻布大附が2-0で勝利を収めブロック決勝進出を決めた。

 開始直後からハードワークでボールを奪うと鋭い推進力で攻め込む綾瀬。それに対して細かく丁寧にパスを繋ぎフィニッシュポイントを探す麻布大附属。最初に決定機を迎えたのは綾瀬。21分、カウンターから右サイドを駆け上がったFW11吉原正翼の折り返しを受けたFW20小口凛久がGK1上村佳寛との1対1の局面を迎えるが、ここは上村に軍配が上がる。綾瀬は26分にも前線でポストに入った小口のパスを受けたMF7小林碧がシュートを放つが枠を捉えらず先制点を奪うことができない。すると29分、麻布大附属は左サイドでFKのチャンスを掴むと「誰か飛び込んで来い」とキッカーのMF5五十嵐司が蹴ったボールがDF2阿彦大峻と競り合ったGK1円城寺惇也の伸ばす両手の先をすり抜けそのままゴールへ。麻布大附が1点をリードし前半を折り返す。

 先制はしたものの、綾瀬の圧に押され気味だった展開に麻布大附属・安彦篤監督はハーフタイム「もっとお互いに声を出さないと。選手権だぞ!集中しないと。もう一回冷静に早く攻めよう」と檄。触発された選手は、後半攻撃のシフトアップを図ると66分、DFの裏に抜け出したFW10柳瀬怜が「もう1点いくぞ」という気持ちで逆サイドに走り込むFW9横田瑛士へラストパス。これがカバーに戻ったDFに当たるとGKの脇をすり抜けゴールの中へ。オウンゴールとなってその差を2点とするとその後も綾瀬ゴールを脅かし続けた麻布大附属が2-0で勝利し、20日に行われるブロック決勝に進出を決めた。

 「まだまだ35分ある。慌てる必要はない。一週間やってきたことをしっかり形にしよう」と小坂一洋監督のハーフタイムの言葉を信じ、最後まで勝利を目指した綾瀬イレブンだったが、あと一歩及ばなかった。

 試合後、安彦監督は「綾瀬さんの勢いで嫌な展開でしたが、最後まで諦めなかったというのは本当に大事なところなのでそこは良かったと思います。ただ、相手にまだ行けると思わせてしまうところはウチが強者ではないということ。もうダメだと思わせるようになっていかないと行けない」と勝利にもあえて苦言を呈した。ブロック決勝に向けては「もう少し彼らと一緒に居たいですし、成長も見たいので何としても彼らを上に連れて行きたいし、連れて行ってもらいたい」と期待を込めた。

 キャプテンの柳瀬は「勝てて良かったなと思いますが、内容は良くなかったので今週もう一度やり直さなくてはいけないと思う。いい準備をして最高の状態で勝ちたい」と気を引き締めた。また、先制点をあげた五十嵐は「苦しい試合だったが勝てて良かったです。次勝って2次予選に行って去年、一昨年の記録を超えたい。インターハイで弥栄が(ベスト4に)行ったので選手権では自分たちがやりたい」と意気込んだ。

(文・写真=西山和広)