【阪神】貧打の次は投壊…岡田監督ため息&不満止まらず「甘いのばっかり」8点奪っても10失点

AI要約

阪神は貧打から投手陣の崩壊に苦しみ、5回までに10失点を喫して中日に敗れた。

伊藤将司投手の不調や中継ぎ陣の乱調が目立ち、連敗が決まる中、打線のテコ入れは奏功したものの結果につながらなかった。

岡田監督はチームの状況にため息をつきながら手をこまねいている状況で、野手と投手の連携がうまくいかず、首位の巨人との差が広がった。

【阪神】貧打の次は投壊…岡田監督ため息&不満止まらず「甘いのばっかり」8点奪っても10失点

<中日10-8阪神>◇13日◇バンテリンドーム

 貧打の次は投壊…。前夜に完封負けした阪神が8点を奪いながら10失点を喫し、4カードぶりの負け越しが決まった。

 先発の伊藤将司投手(28)が3回6安打5失点で降板するなど、5回までに2ケタ安打を浴びて2ケタ失点。佐藤輝明内野手(25)を4番、大山悠輔内野手(29)を6番に下げるなど打線テコ入れは奏功したが、この日は投手陣が踏ん張れずにチグハグ負け。5位中日に2連敗し、1位巨人とのゲーム差が2・5に開いた。

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 打線が奮起したら、今度は投手陣が打ち込まれた。8点を奪ったのに、5回までに大量10失点。虎がチグハグな連敗を喫した。

 先発した伊藤将は3回6安打5失点と試合をつくれず。2点援護をもらった直後の2回裏、中日高橋周に一時逆転の3ランを浴びた。岡田監督は終始、ため息がちに振り返った。

 「久しぶりに序盤に2点もらったあとやからなあ。全然やもんなあ、甘いのばっかりやもんなあ」

 プロ入りから3年連続で9勝以上を挙げるも、今季は防御率4・02。安定感を欠く左腕に「ずっと、全然やでそら。考えたらキャンプからやんか、初登板からやんか、え? セルラー(スタジアム)からやんか」と不満が止まらず、2軍再調整の可能性も出てきた。

 この日は頼みの中継ぎ陣も乱調だった。3点リードの5回、3番手漆原が無死満塁のピンチを招いて2点を奪われた。代わった浜地も細川に逆転の2点適時二塁打、さらに投手の藤嶋にも適時打を献上した。

 指揮官は「2人で5点やもん、1イニングをなあ。もう全然ボールも来てないよな、今な。置きにいっとるもんな、なんかな、そっと」と苦い表情。両右腕は2軍降格の見込みとなり、自慢のブルペンさえも万全とはいかなかった。

 12日は中日高橋宏を前に、野手陣が苦戦し3安打完封負け。一夜明け、首脳陣は打線改造に踏み切った。佐藤輝を6月18日の日本ハム戦以来、今季5度目の「4番三塁」に置き、大山は6月2日ロッテ戦以来、今季2度目の6番に。「1番右翼」には島田、近本は「3番中堅」に名を連ねた。テコ入れは見事に成功したが、悲しいほどに投打がかみ合わない。

 試合後、打線組み替えについて問われた岡田監督は「知らん」とだけ言い残し、球場を去った。5位中日に連敗し、首位巨人に2・5ゲーム差をつけられた。3戦目こそ野手が打って、投手が抑えて、3連敗だけは阻止したい。【磯綾乃】