10年ぶり初戦突破、「実力の子」が大活躍 津山高専・楢村主将

AI要約

津山高専が10年ぶりに勝利し、主将の楢村選手が大活躍を見せる。

楢村選手は高校野球での活躍だけでなく、中学時代からの仲間とともに成長してきた。

新たな監督の下、チームは前進し、秋の県大会で目標を掲げる。

10年ぶり初戦突破、「実力の子」が大活躍 津山高専・楢村主将

(13日、第106回全国高校野球選手権岡山大会1回戦 津山高専8―1高梁)

 夏の大会で10年ぶりに勝った津山高専の楢村開誠(3年)は「なんとか1勝したいという先輩たちの思いを受け継ぎ、勝つことができてよかった」。捕手で4番で主将、攻めては2安打2打点3盗塁、守っても盗塁二つを刺す大活躍だった。

 中学時代は岡山北ボーイズで全国大会に出場。捕手の後藤龍太朗は創志学園の正捕手、二塁手の広野利治は倉敷商の主将、一緒に外野を守った竹下柚葵(ゆずき)は岡山学芸館の主将だ。同期が強豪に進む中、「野球も勉強も両方したい」と米子東(鳥取)を受験したが叶わず。併願の津山高専に進んだ。

 野球部は2014年を最後に夏の初戦敗退が続いていた。「強いチームで勝つのもいいけど、強くないチームを強くしたい」。八木秀幸監督兼部長は「巡り合わせとはいえ、うちにいるのが不思議な実力の子です」と笑う。

 昨秋は地区予選を突破して県大会に進出した。前監督が学校を離れたため、野球経験のない八木監督に代わり、3年生で話し合って練習メニューを決め、試合中のサインも出す。「声を出すのが一番の高専の野球らしさ」だと自認し、「タッチしっかり!」「ベンチ、声出せ!」と自ら率先してのどをからし、勝利を決めると会心のおたけびをあげた。

 「次も勝って、秋の県大会初戦で負けた岡山城東とやりたい。目標はベスト16です」(大野宏)