原点は「楽しむ」 野球部員が先生役 静岡・掛川の小学生体験会

AI要約

静岡県内の高校野球部が子どもたちとの交流に力を入れている。技術指導だけでなく、部活動としての野球の魅力を伝える取り組みが行われている。

市内の高校野球交流戦では小学生野球体験会が開催され、部員が近隣の子どもたちを指導。走る、打つ、投げるなど基礎を楽しみながら学んだ。

子どもたちは野球を真剣に楽しんでおり、競技の魅力を感じている。小学生の参加者も難しい技術に挑戦し、喜びを感じている。

原点は「楽しむ」 野球部員が先生役 静岡・掛川の小学生体験会

 子どもたちの興味が多様なスポーツに広がり、「野球離れ」など野球人口の減少が指摘されるなか、小中学生との交流に力を入れる高校の野球部が静岡県内でも目立つ。技術指導だけでなく、チーム競技や部活動としての野球部の魅力を伝える狙いで、保育園やこども園で野球交流する学校もある。

 全国高校野球選手権静岡大会の前哨戦として、掛川西、掛川東、掛川工、横須賀の掛川市内4校野球部が集った5月の「第21回市内高校野球交流戦」では、小学生野球体験会が同時に開催され、4校の部員が試合以外の時間に近隣の少年野球チームの児童を指導した。

 野球体験会は試合会場(いこいの広場野球場)に隣接するグラウンドで開かれ、参加した小学1~6年生の児童たちはベースランニングを盛り込んだ鬼ごっこや、立てたバットにボールを当てるゲームなど工夫したメニューで楽しみながら「走る」「打つ」「投げる」の基礎を体験した。

 「子どもたちが野球をめちゃ本気で楽しんで、元気よくやっていた。高校ではこういう機会がなかなかないので新鮮だった」。体験会をこう振り返る掛川東の斎木陸玖主将(3年)は「野球が楽しいのは友達みんなと一緒にやれることだと思う」と競技の魅力を話す。

 市内の野球少年団でプレーする熊切新太君(小学4年)は「投げたり打ったりが難しかったけど、バットにボールを当て、倒せたのがうれしかった」と話した。(斉藤智子)