五輪＝ＩＯＣ、ＷＡＤＡを「全面的に信頼」 中国の薬物疑惑対応巡り
AI要約
２０２１年の東京五輪前に中国の競泳選手２３人がドーピング検査で陽性反応が出たものの出場が許可されたことを巡るＷＡＤＡの対応調査結果を支持したＩＯＣの声明。
中国の競泳選手らが心臓の薬に含まれるトリメタジジンの陽性反応を示し、ＷＡＤＡは選手らが薬物に汚染された状態で検体を提出したことを認めた。
米国反ドーピング機関などから批判の声が上がり、独立検察官が調査を実施。調査結果はＷＡＤＡを擁護し、ＣＡＳに上訴しない判断を支持した。
［ベルリン １１日 ロイター］ - 国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）は１１日、２０２１年の東京五輪前に中国の競泳選手２３人がドーピング検査で陽性反応が出たものの出場が許可されたことを巡り、世界反ドーピング機関（ＷＡＤＡ）の対応に不備はないという調査結果を支持した。
この問題は、東京五輪開幕の数カ月前に中国の競泳選手らが心臓の薬に含まれるトリメタジジンの陽性反応を示したと複数メディアが報道したことに端を発する。
ＷＡＤＡは、選手らが気づかずに薬物に汚染された状態で検体を提出したため陽性反応を示したとする中国の反ドーピング機関（ＣＨＩＮＡＤＡ）の説明を受け入れ、中国の決定についてスポーツ仲裁裁判所（ＣＡＳ）に上訴することは正当ではないと判断し、処分を見送った。
この対応に米国反ドーピング機関（ＵＳＡＤＡ）などから批判の声が上がったため、独立検察官が調査を実施。９日に調査結果が発表されたが、ＣＡＳに上訴しないとの判断は妥当と結論付けた。
ＩＯＣは「報告書に基づき、システムを強化する数々の取り組みを近年実施してきたＷＡＤＡに対する全面的な信頼を再確認した」との声明を出し、渦中のＷＡＤＡを擁護した。
