宮崎県の国立病院機構に賠償命令 がん患者死亡で330万円

AI要約

子宮体がんを患った女性がMRI検査を怠られたことが原因で死亡し、遺族が病院に損害賠償を求めた訴訟で、宮崎地裁は330万円の支払いを命じた。

女性が退院する前にMRI検査を怠ったことが指摘され、脊髄圧迫を疑った検査が行われていれば治療が早く行われた可能性が高かったと判断された。

病院側の注意義務怠りが結果に影響したと認定され、損害賠償が支払われることが決定された。

宮崎県の国立病院機構に賠償命令 がん患者死亡で330万円

 子宮体がんを患い国立病院機構都城医療センター(宮崎県都城市)に入通院していた女性=当時(64)=が20年に死亡したのは、MRI検査を怠ったのが原因として、遺族が病院側に1千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、宮崎地裁は9日、330万円の支払いを命じた。

 遅くとも女性が一時退院した19年7月13日までに病院側がMRI検査をする注意義務を怠ったとの原告側主張について、後藤誠裁判長は判決理由で「脊髄圧迫を疑い、全脊椎のMRI検査を行うべき注意義務を怠った過失がある」と指摘。検査で脊髄圧迫が発見されれば、放射線治療が速やかに行われていた可能性が高いと判断した。