クーマン監督がPK判定に憤慨 DF出身のガリー・ネビル氏も敵チームに同情
オランダ代表監督ロナルド・クーマンが、PK判定に憤慨した。イングランド戦での出来事について述べる。
クーマン監督と解説者の意見が一致し、PK判定が不当であることが強調された。
オランダ代表は敗戦したものの、成し遂げた功績に誇りを持つべきだというメッセージ。
オランダ代表監督ロナルド・クーマンが、EURO2024準決勝のイングランド戦で起こったPK判定に憤慨した。
そのシーンはオランダが7分に先制してからそれほど時間が経たないうちに訪れた。18分、イングランドのFWハリー・ケインがシュートを放った後に、ブロックにいったオランダDFデンゼル・ダンフリースの足が接触したのだ。ケインはピッチに倒れ込んだものの、笛が吹かれることはなかった。しかし主審が改めてVARで確認すると、これがPK判定になった。これで同点に追いついたイングランドは、90分に決勝点を奪いオランダに勝利した。
試合後のインタビューで、クーマン監督はこのPK判定に苦言を呈した。
「私の意見では、あれはPKであるべきではなかった」
「彼がボールを蹴り、靴がふれた。VARはサッカーを台無しにする」
この意見に同じくPK判定ではないと語ったのが、サッカー解説者のガリー・ネビル氏だ。彼は元イングランド代表のDFであるが、守備を知るものとしてオランダ側に味方した。
「ディフェンダーとして、これは全く不名誉な決定だと思う」
「あれがペナルティだなんてあり得ない。彼はただ自然にシュートをブロックしただけだ。私にとってはペナルティではない」
クーマン監督もDF出身であり、守備側の視点からすると厳しすぎる判定となってしまったことは否めない。ただ現時点で完全無欠な判定システムがあるわけではないため、VARがあろうとなかろうと、判定への意見が各々の主観によって分かれることは変わらない。いわばどちらにも取れるシーンだったというわけだ。
残念ながら本試合ではオランダ代表は判定に泣き、その影響もあって敗戦という結果になってしまったが、気持ちを切り替えてここまで勝ち上がってきた功績に誇りを持ってもらいたい。そして、こんなやむを得ない事態でも乗り越えられるような力をつけて、次の戦いにこの経験を生かしてほしいと願うばかりだ。