ホームラン消えたプロ野球で“ただ1人”別次元…ソフトバンク近藤健介に番記者直撃「なぜ打てる?」仲良し後輩・大谷翔平“2人とも三冠王”の現実味

AI要約

近藤健介と大谷翔平が日米で三冠王を目指す可能性がある。

近藤はソフトバンクで好成績を残し、長打力や打点部門でリーグトップに立っている。

近藤は昨年の課題である三振数を減らし、打率も高い水準を維持している。

ホームラン消えたプロ野球で“ただ1人”別次元…ソフトバンク近藤健介に番記者直撃「なぜ打てる?」仲良し後輩・大谷翔平“2人とも三冠王”の現実味

 少々気が早いが、今年は日米で同時に「三冠王」が誕生するかもしれない。日本球界ではソフトバンクの近藤健介がパ・リーグで、MLBではロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平がナ・リーグで、そんな快挙を期待させる成績を積み上げている。

 2人は2013年から5年間、日本ハムでチームメイトだった。近藤の方が1年先輩になる。昨年のWBCで侍ジャパンの同僚として再会を果たした時には「変わらず生意気な後輩です」と言って笑っていたし、今年も大谷が結婚を発表した際には「『早く結婚したい』と言ってましたよ。だけど、アイツの行動を見ていたら、一生結婚できないと思っていました。全て野球にささげているので」と愛を込めたイジりと共に祝福していた。物理的には遠く離れても、彼らの距離感はずっと同じままだ。

 そんな盟友2人が日米でそれぞれ三冠王を目指して、この先のシーズン後半戦に臨んでいく。

 近藤はこんな風に言った。

「場所が違うんでアレですけど、刺激にはなります。だって常に見たくなくても(大谷の)情報は入ってくるんで(笑)。すごいなと思ってます」

 近藤は、今季ソフトバンクの5番打者として全試合にスタメン出場しており、3割3分7厘、13本塁打、47打点の成績を残している(7月10日時点)。打率は断トツ、本塁打も同僚の山川穂高と並んでリーグ1位、打点部門は2位だ。

 長打力については、身長171cmとプロ野球界では小柄ながら昨季も本塁打と打点の2冠王に輝いたことで実証済み。日本ハム時代の11年間で通算52本塁打。当時のキャリア最多は2021年シーズンの11本塁打だったが、ソフトバンク移籍1年目だった昨季はその倍以上の26発を放ってみせた。近藤は「本拠地が変わったのもある」と照れ笑いしたが、3、4年前から「長打率5割超」を目標に掲げたトレーニングと打撃改良への取り組みが実を結んだといえる。

 一方で昨季の打率は.303だった。首位打者を獲得した頓宮裕真(オリックス)にわずか4厘及ばずに三冠王を逃したのだが、それ以上に近藤が不満を抱いたのは三振の多さだった。昨季は自身初めて3桁の117三振を喫した。その改善と確実性の向上は今季へのテーマの1つだった。

 かくして迎えた今季、三振数はシーズン半分以上の76試合を戦って47個と改善し、そして何よりも高打率が光っている。少し前の6月下旬頃には3割5分台に乗せていた。