女子部員の淀商・永宮来夢主将が最初で最後のノック 巨人増田陸と幼少期から野球親しむ/大阪

AI要約

淀商女子部員の永宮来夢が公式戦で最初で最後のノックを打ち、チームの勝利を願った。

永宮は兄や現巨人の増田陸と共に野球に親しんできた選手で、硬式野球への憧れを実現させた。

楠山監督は永宮を主将に指名し、男子以上のやる気や野球の楽しさをチームに伝えた。

女子部員の淀商・永宮来夢主将が最初で最後のノック 巨人増田陸と幼少期から野球親しむ/大阪

<高校野球大阪大会:摂津12-2淀商>◇7日◇1回戦◇万博記念公園野球場

 淀商(大阪)の女子部員の永宮来夢(らむ)主将(3年)が唯一の3年生として、公式戦で最初で最後のノックを打った。2日に楠山友貴監督(34)やナインから「Ramu 6」と刻まれたノックバットが贈られた。試合前に、チームの勝利を願い、ユニホーム姿でバットを振った。「自分のノックに付き合ってくれる1、2年生の思いも込めてノックした。来年につなげてほしい」。6回コールドで初戦敗退となったが、試合中はベンチで仲間を鼓舞した。

 幼少期から5歳上の兄や、父同士が仲が良かったという6歳上で現巨人の増田陸(24)と野球に親しんだ。高校では、ソフトボール部に入部したが、硬式野球への憧れは消えなかった。練習参加を重ね、今年1月に入部。練習試合には、憧れの阪神木浪と同じ、遊撃手として出場した。

 野球に打ち込む姿勢に、楠山監督は「永宮しかあかん」と主将に指名。「去年の5月には主将にしようと思っていた。男の子以上にやる気があって、食らいつく」。女子だから、と言い訳や特別扱いはない。「永宮は、男子の心に火をつけた。『これだけやって、手を抜くわけにはいかないと』」。自身を含め部員14人のチームをまとめた。

 野球の楽しさを問われると「守備での横っ跳びです!」。将来は、プロ野球選手を志し、「女子にも野球を楽しんでほしい」と願った。【中島麗】