大谷翔平は“打席で何を考えている”のか? 「睡眠不足」の告白も…米記者が見た“騒動あっても活躍する”納得の理由「野球の90%はメンタル」

AI要約

大谷翔平がDHとしてMVPを獲得できる可能性について、DHが守備をしないため打撃成績が重要であること、ベッツの負傷により大谷のMVP獲得可能性が高まったことが述べられている。

ミラー氏が、MVP選考基準として守備負担やプレッシャーなどを指摘し、大谷のポジション変更や打撃力の偉大さを強調している。

ベッツの負傷によってチームを引っ張る大谷の存在が評価され、残りシーズンに期待が寄せられている。

大谷翔平は“打席で何を考えている”のか? 「睡眠不足」の告白も…米記者が見た“騒動あっても活躍する”納得の理由「野球の90%はメンタル」

 打撃のみに専念する「DH」で、大谷翔平はMVPをとれるのだろうか。また野球選手のメンタルに詳しいミラー氏がズバリ指摘する「大谷が打席で考えていること」とは。【全2回の2回目】

 メジャーのア・リーグにDH制が導入されたのは1973年だが、DH専門の選手がMVPに選出されたことはこれまで1度もない。数々の歴史を塗り替えてきた大谷翔平が、またDH初のMVPという歴史的快挙を達成する可能性はあるのか。

「ごくシンプルに言うと、DHがMVPに選ばれたことがないのは、DHは守備をしないから。選ばれるためには他の候補よりはるかに優れた打撃成績を残さなければならない。私は全米野球記者協会のメンバーとしてMVPに投票したことがあるが、やはりそのような選考基準で考えた。例えばオオタニの場合、チームメートのムーキー・ベッツが左手を骨折する前はベッツの方がMVPに有力視されていた。なんといっても球団の要請でライトからショートにポジションを変更したことは非常に重大な要素になると思う。ベッツクラスのスター選手が、チームが必要としているポジション、しかもプレッシャーが大きく高い能力も要求される場所に移ったのだから、Most Valuable Playerのまさに「Valuable(価値のある)」要素の1つだ。その守備の負担に加えてあの素晴らしい打撃だ。ベッツがシーズンをフルにプレーしたとしたら、ベッツを差し置いてオオタニに投票するのは難しいと思う」

 しかしベッツは左手に死球を受け骨折で6月17日から負傷者リスト入り。2カ月は離脱すると見込まれており、状況は変わった。

「ベッツのケガで、オオタニのMVPの可能性は上がった。オオタニがこのままの調子で成績を残し、チームが地区優勝を果たせば、ベッツを欠いたチームを彼が引っ張ったと評価される。まだ残りシーズンは長いが、MVPレースに最後まで残るだろう。ベッツの代わりにリードオフに入ってからのオオタニは、最初7試合で打率.407、4本塁打、12打点をマークしているが、これはMVPに値する数字だ」