スイス代表が前回王者イタリア代表を完封しベスト8へ！先発復帰のバルガスが1G1Aと大活躍

現地時間29日、EURO2024は決勝トーナメント1回戦が行われ、前回王者イタリア代表はスイス代表と対戦した。

スペイン代表、クロアチア代表と同居した難しいグループを辛くも2位で突破したイタリアは、劇的な展開で引き分けに持ち込んだグループ最終節のクロアチア戦から6選手を入れ替え。出場停止のカラフィオーリに代わってマンチーニが最終ラインに入り、ジョルジーニョ、ペッレグリーニ、ディマルコらがベンチに下がってスカマッカ、キエーザらが先発復帰を果たした。

一方のスイスは、開催国ドイツを苦しめたが、勝ちきれずグループ2位で突破。そのドイツ戦から出場停止のヴィドマーに代わってバルガスを起用した以外は同じメンバーでディフェンディングチャンピオンに挑んだ。

立ち上がりから攻勢に出たのはスイス。イタリアはファジョーリ、クリスタンテ、マンチーニ、エル・シャーラウィが初先発というメンバー変更の影響か、ボールが前線までつながらず、セカンドボールもスイスに拾われて我慢の展開が続く。

24分、左サイドからのアビシェルのダイレクトパスに抜け出したエンボロがエリア内左で決定機を迎える。しかし、至近距離からのシュートはGKドンナルンマが素晴らしい反応ではじき出した。

その後も攻勢を続けるスイスは37分、左サイドでボールを受けたバルガスがゴール前に横パスを通すと、後方から走り込んできたフロイラーが受け、浮いてしまったトラップを左足ボレーで上手く合わせてゴール左へと沈め、スイスがようやく均衡を破った。

その後もイタリアにペースを渡さないまま試合を折り返したスイスに対し、流れを変えたいイタリアは後半、エル・シャーラウィに代えてザッカーニを投入。キックオフから前に人数をかけてロングボールを蹴り込む奇襲を仕掛けるが、ミスキックとなり手前でカットされてしまう。

イタリアの出鼻を挫いたスイスはそのまま左サイドでボールをつないでいくと、エリア内に侵入したバルガスが右足を振り抜く。奇麗な弧を描いたシュートがゴール右へと吸い込まれ、後半開始早々にスイスが2-0とリードを広げた。

まずは1点返したいイタリアは64分、バレッラに代えてレテギを投入。しかしスイスの守備も堅く、スイスの守備ブロックの外でのボールを回しが続く。スイスは71分にバルガスとリーダーを下げてツバーとステルギウを投入するが、イタリアも74分にクリスタンテの浮き球パスに抜け出したザッカーニが頭で落とし、最後はスカマッカが押し込むも左のポストを直撃する。

1点が遠いイタリアはダルミアン、クリスタンテに代えてカンビアーゾとペッレグリーニを投入すると、スイスもエンボロとヌドイェを下げてドゥアーとシエロを投入。試合時間が少なくなるにつれてイタリアがボールを保持する時間が長くなるものの、チャンスの数は多くなく、ゴール前への勝負のパスはスイスがことごとく跳ね返していく。

アディショナルタイムの2分間を含め、最後までイタリア相手にゴールを許さなかったスイスが、前回王者を打ち破りベスト8進出を果たした。

勝利したスイスは、7月5日に準々決勝でイングランド対スロバキアの勝者と対戦する。

■試合結果

スイス 2-0 イタリア

■得点者

スイス：フロイラー（37分）、バルガス（46分）