【バスケ】日本が課題と収穫の引き分け「負けていない。それは良いこと」ホーバス監督は前向き

AI要約

日本代表とオーストラリア代表の国際強化試合は95-95の引き分けに終わった

両チームは2試合を通じて課題と収穫を挙げ、次なる強化試合に向け準備する

河村選手は28得点を挙げ、勝ちたかったが学びと収穫のある試合と述べた

【バスケ】日本が課題と収穫の引き分け「負けていない。それは良いこと」ホーバス監督は前向き

<バスケットボール男子:日本95-95オーストラリア>◇国際強化試合◇23日◇札幌市・北海きたえーる

 パリ五輪に向けた国際強化試合で、日本代表(世界ランキング26位)がオーストラリア(同5位)と95-95で引き分けた。来日した相手メンバーは、パリ五輪代表候補不在で若手中心の構成。強化試合とはいえ前日22日は黒星を喫しており、本番に向けて勝利で弾みをつけたかったがならなかった。トム・ホーバス監督(57)は1敗1分けに終わった2試合の課題と収穫を挙げた。

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 連日の大接戦。前日は1点及ばず敗れた日本が、この日は引き分けに持ち込んだ。ホーバス監督は「まあ、1歩1歩です」と現状を再確認するように言った後、続けた。「負けていない。それは良いこと」。同点なら延長を繰り返すのが一般的なバスケットボール。長い競技人生において「初めて」という引き分けを、前向きに捉えるように言い聞かせた。

 序盤からホーキンソンが得点を重ねるなど優位に進めたが、高さのあるオーストラリアも反撃。49-49の同点で折り返した。後半もリードを奪う場面もありながら追いつかれる展開。終盤には逆に引き離されそうになったが、河村の連続得点などで粘りをみせた。

 今回の2戦は、パリに向けた選手選考の場であると同時に、白星で自信を深めたいところでもあった。内容も結果も問われる中での1敗1分け。指揮官は「ネガティブなところはたくさんあった。細かいところをいっぱい直していかないと」と指摘した。その1つが失点の多さ。前日は90点、この日は95点を奪われた。特に相手にフリースローを与えるシーンが目立ったことを改善点に挙げた。

 収穫もあった。新たに10種類以上用意していたというデザインプレーを前日に続いて投入。攻撃パターンの広がりには手応えを示した。7月5、7日に行われる韓国との強化試合(有明アリーナ)に向けた合宿からは渡辺雄太や、パリ五輪出場について検討中の八村塁も参加可能となる見込み。主軸もそろう中で、課題改善を進め、パリへの仕上げに突入する。【奥岡幹浩】

 ▼河村(終盤に連続得点を挙げ、両チーム最多28得点)「勝ちたかった。ファンの皆さんと喜びたかったのが素直な気持ち。でも、学びと収穫のある2試合になった」