テオ・プルシェール、わずか数戦でインディカーのシート失う。アロー・マクラーレンがノーラン・シーゲルと複数年契約

AI要約

アロー・マクラーレンが19歳のノーラン・シーゲルと複数年契約を締結し、6号車のドライバーとして起用することが決定。

シーゲルはアメリカの若手ドライバーで、インディカー参戦を通じて将来の土台を築くための重要なステップと位置付けられている。

一方、前任のテオ・プルシェールはわずか数戦でシートを失い、ジェットコースターのような1年を過ごしている。

テオ・プルシェール、わずか数戦でインディカーのシート失う。アロー・マクラーレンがノーラン・シーゲルと複数年契約

 インディカー・シリーズに参戦するアロー・マクラーレンは、ラグナセカで行なわれる第8戦を前に、ノーラン・シーゲルと複数年契約を締結。今後6号車のドライバーとして起用していくことを明らかにした。

 シーゲルはカリフォルニア出身の19歳。2019年に14歳で4輪レースにデビューすると、U.S.F2000、インディ・プロ 2000、インディNXTと、アメリカ・オープンホイール界のピラミッドを順調にステップアップしてきた。今季はインディNXTに参戦しつつ、デイル・コイン・レーシング、フンコス・ホリンジャー・レーシングからインディカーにもスポット参戦しており、最近ではマクラーレンCEOのザク・ブラウンが所有するユナイテッド・オートスポーツからル・マン24時間に出走してクラス優勝を果たした。

 今回マクラーレンと契約したシーゲルはインディNXTへの参戦を取りやめ、「今季の残り10レースと2025年以降のレース」で6号車のドライバーとして参戦することになる。そのため、デビッド・マルーカスの後任として5月にチームと契約したばかりだったテオ・プルシェールはわずか数戦でインディカーのシートを失うこととなった。

 アロー・マクラーレンのチーム代表であるギャビン・ワードは、次のように述べた。

「安定性と持続的な成長は、長期的なゲームプランの鍵を握っている。今回の一件はそのミッションにおける重要なステップだ」

「まず、ここ数週間6号車のドライバーとして我々と戦ってくれたテオに感謝したい。今シーズンはずっとイス取りゲームをしてきたが、最終的にノーランを起用することで、将来の土台を築くことができる。彼は若く才能豊かなドライバーであり、既に計り知れないほどの経験を積んでいるため、共に旅をすることに興奮している」

 シーゲルは昨季のインディNXTルーキーオブザイヤーという実績を引っ提げ、サーマル・クラブで開催されたエキシビション戦でデイル・コインからインディカーデビュー。ロングビーチでも同チームのドライバーを務め、インディ500ではクラッシュもあり予選落ちとなった。そして前戦ロード・アメリカでは、アグスティン・カナピノの代役としてフンコス・ホリンジャーから出走した。

「今週末アロー・マクラーレンのマシンに乗り込むこと、インディカー・シリーズにおける自分の居場所を確保できたことにワクワクしている」とシーゲルは言う。

「これは予想外の出来事だけど、HMDモータースポーツからインディNXTを走った結果、このようなポジションにいられることに興奮している。今週末から地元で始まるこの新しい旅路において、チームと共に学べることを楽しみにしている」

 一方で昨年のF2王者であるプルシェールにとっては、ジェットコースターのような1年となった。当初はスーパーフォーミュラ参戦のためTEAM IMPULと契約して開幕戦を走ったが、その傍らでマルーカスの代役としてインディカーにデビュー。その後マクラーレンから正式なオファーを受けたため、スーパーフォーミュラを離脱してインディカーに本格参戦することとなっていた。しかし、わずか5戦でシートを喪失した。