【マーメイドS展望】荒れるハンデ重賞 ミッキーゴージャスは56・5キロ、コスタボニータ56キロ

AI要約

今年のGⅢマーメイドステークスは京都競馬場で行われる内回り2000メートル戦。過去の結果から高額配当が続出する波乱のレースで、軽ハンデ馬や格下馬の激走が繰り広げられる可能性が高い。

注目の中心は前走で重賞初制覇を果たしたコスタボニータ。内回り向きの先行力としぶとい脚を持つ彼女は、重賞連勝も期待できる存在だ。

また、GⅢ愛知杯でコスタボニータを破ったミッキーゴージャスや、オープン昇級初戦のエーデルブルーメなども注目株。一方で過去10年で6勝を挙げる格上挑戦馬たちも警戒が必要だ。

【マーメイドS展望】荒れるハンデ重賞 ミッキーゴージャスは56・5キロ、コスタボニータ56キロ

[GⅢマーメイドステークス=2024年6月16日(日曜)3歳上牝、京都競馬場・芝内2000メートル]

 今年は京都施行となるが、通常の阪神施行と同じく舞台は内回り2000メートル戦。トリッキーなコース設定に加えて、繊細な牝馬によるハンデ戦、梅雨にさしかかる時季と荒れる要素が揃う。それは近10年で馬単万馬券は7回、3連単10万円オーバーも8回と高額配当続出という結果にはっきりと表れている。昨年こそ比較的平穏な決着となったが、大波乱を繰り返してきたマーメイドSは高配当を狙う穴党も気合の入る一戦だ。

 軽ハンデ馬、格下馬の激走の歴史を踏まえるように、今年も3勝クラス馬が複数登録してきた。どこに勝ち馬が潜んでいるか分からない〝カオス状態〟となっている。

 そんな中でも一応の中心はコスタボニータ(56キロ=5・杉山佳)。牝馬重賞で崩れのない走りを続け、前走のGⅢ福島牝馬Sで重賞初制覇を決めた。下級条件ではマイル中心だったが、近走は9~10ハロンで結果を残しており、距離適性のレンジも広がってきた。安定した先行力としぶとい脚は内回り向き。ハンデはカギになるものの一気の重賞連勝も狙えそうだ。

 そのコスタボニータをGⅢ愛知杯で破っているミッキーゴージャス(56・5キロ=4・安田)。前走のGⅠ大阪杯では14着と大敗を喫したが、流れに乗り切れず不完全燃焼の一戦となった。消耗戦となりやすい内回りでの実績も豊富で、牝馬2冠の母ミッキークイーンの主戦も務めた浜中がどんなエスコートを見せるかにも注目だ。

 牝馬重賞の安定株タガノパッション(53キロ=6・武幸)、牡馬相手にモマれてきたピンハイ(54キロ=5・田中克)、前走・福島牝馬5着で復調の兆しを見せた22年のGⅡフローラS勝ち馬エリカヴィータ(54キロ=5・国枝)らもチャンス十分だが、オープン昇級初戦で最も注目したいのはエーデルブルーメ(54キロ=5・福永)。福永厩舎は6度目の重賞挑戦、重賞においては川田と初コンビでの出走となる。ミッキーゴージャス同様に小回り・内回りも適性が高く、馬自身も川田とは3→2→1着を好相性。ジョッキー時代の大先輩に重賞初タイトルをプレゼントできるか。

 過去10年で半数超えの6勝を挙げる格上挑戦馬もマークが必要。内回りで名手・横山典の手腕が不気味なジュリアバローズ(52キロ=6・上村)だけでなく、けれんみのない逃げで強さを発揮するアリスヴェリテ(50キロ=中竹)、福島牝馬S(14着)は落馬の影響で度外視できるキミノナハマリア(51キロ=千田)、3連勝中のホールネス(52キロ=藤原)ら4歳勢が高配の使者となるか。