【柔道】「泣きそうになった」斉藤立「常識外れ」陸トレ&限界突破稽古で親子五輪制覇へ練習公開

AI要約

内定している柔道男子のパリ五輪100キロ超級代表斉藤立が燃える気持ちを語る

強度の高いトレーニングで常識外れの準備をしている様子を報告

父仁さんへの思いを胸に、金メダルに向けて覚悟を決めた斉藤立の決意

【柔道】「泣きそうになった」斉藤立「常識外れ」陸トレ&限界突破稽古で親子五輪制覇へ練習公開

 柔道男子のパリ五輪100キロ超級代表に内定している斉藤立(22=JESグループ)が4日、東京・国士舘大多摩キャンパスで報道陣に練習公開した。日本時間8月3日の同級決勝まで2カ月。五輪2連覇の父仁さん(15年逝去、享年54)との、日本柔道初となる父子Vへ「覚悟は決まっている。何が何でも勝ちにいく」と燃えた。初の大舞台へ「常識外れ」というトレーニングで追い込んでいく。

 約50人の報道陣が道場に詰めかけると、斉藤は五輪が迫る足音を実感した。「自分だけのために…やばっ(笑い)」。今春、国士舘大を卒業。実業団に入った後も母校を拠点とし「五輪ってすごいんだな」と。しかし「最初の10分間は恥ずかしかったけど、練習が始まったら気にならなかった。きつすぎて」。猛稽古で道着を汗びっしょりにした。

 この日は午前に陸上トレーニング、午後に畳の上で限界に挑んだ。「陸トレは『常識外れ』がテーマ。教科書通りではないメニューで」。走りやウエートなど10種類を組み合わせ「3、4時間の全身強化。泣きそうになった」という強度の後、乱取りなど2時間。動けなくなるまで練習した。

 一方で想定にも余念がない。国士舘高時代から「他校の倍は研究してきた」。パリのライバルを5人に絞り「韓国、ジョージア、ウズベキスタン、ロシア(中立選手)…そしてリネール(フランス)」と定めた。

 亡き父への思いも日増しだ。84年ロサンゼルス、88年ソウル五輪を制した仁さん。日本柔道界で初の親子優勝へ「父が望むものも、自分が望むものも、みんなが望むものも金メダル。譲れない」と決意を示した。

 先月、本番前最後の国際大会は制した。今後は国内で強化合宿や出稽古を重ねる。「この稽古をしていけば自信が付くつく。誰よりもやっている。覚悟は決まった。何が何でもい勝ちにいく状態」。本番まで「限界を超えた先の稽古」を愚直に継続する。【木下淳】