「全体的な価値が下がる」大谷翔平、”投手なし”ではMVPになれない…?米メディア「非公式なペナルティを…」

AI要約

大谷翔平選手がナ・リーグ史上初のフルタイムDHでMVPを受賞する可能性が高まっている。

大谷は投手としてのプレーを見送り、打者専念で打率.330、14本塁打を記録しトップ争い中。

過去にDHがMVPを受賞した例はなく、DHに対する評価は厳しいが、投票者の姿勢が変わりつつある。

「全体的な価値が下がる」大谷翔平、”投手なし”ではMVPになれない…?米メディア「非公式なペナルティを…」

 ロサンゼルス・ドジャースに所属する大谷翔平選手は、ナ・リーグ史上初のフルタイムの指名打者(DH)としてMVPを受賞する可能性がある。以前に比べ、投票者が寛容な姿勢になったことも、打者専念でMVP受賞の可能性を高めていると、米メディア『CBSスポーツ』が報じた。

 大谷は開幕当初こそ調子が上がらず、初ホームランを放つのに41打席を要した。それでも今では打率.330、14本塁打、OPS1.010(出塁率.395 + 長打率.615)の成績を残し、各指標でトップを争っている。右肘靭帯損傷に関する手術を行なったことで、今季は投手としてプレーしない見込みだが、打者専念でも大谷に対する評価は高い。

 ただし、これまでにフルタイムのDHでナ・リーグMVPを受賞した選手はいない。その理由について、同メディアは「もちろん、これは道理にかなっている。現実には、DHは守備をしないので、全体的な価値が下がる。ひいては、DHは野手を務める打者よりも攻撃のハードルが高くなる。それ以上に、おそらくかなりの数のMVP投票者が、DH候補に非公式なペナルティを課すかもしれない」とし、外野を務める打者に比べ、DHに対する評価は厳しくなるとの見解を示した。

 また、これまでに大谷はア・リーグで2度MVPに輝いた経験があるが、同メディアは「その2シーズンで優れた先発投手でもなければ、受賞はなかっただろう。つまり、大谷は確かにDHとしてMVPを受賞したが、DHであることは、その受賞を得るために彼がしたことのおよそ半分だったのである」と伝え、二刀流で活躍したことが受賞の後押しになったとした。とはいえ「BBWAAの投票母体がここ数年で大きく変化し、その変化によって一般的にこのような問題に対してより寛容になったことも注目に値する。大谷や他のDHが、あるシーズンで最も価値のある選手になるほどのヒットを打てば、投票者はおそらく彼をそのように扱うだろう」とし、フルタイムのDHでもMVPに輝く可能性はあると報じている。