笹生優花が逆転で3年ぶり米ツアー2勝目 男女通じて日本選手初のメジャー2勝目の快挙 パリ五輪出場圏内急浮上

AI要約

笹生優花が全米女子オープンで逆転優勝し、史上最年少で2勝目を達成。

笹生はダブルボギーもあったものの、バーディーを重ねて首位に浮上。

笹生の勝利により、世界ランクやパリ五輪争いに大きな影響がある。

笹生優花が逆転で3年ぶり米ツアー2勝目 男女通じて日本選手初のメジャー2勝目の快挙 パリ五輪出場圏内急浮上

◆米女子プロゴルフツアー メジャー第2戦 全米女子オープン 最終日(2日、米ペンシルベニア州ランカスターCC=6583ヤード、パー70)

 3打差5位で出た21年大会覇者の笹生優花(フリー)が5バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの68で回り、通算4アンダーで逆転V。史上最年少22歳で3年ぶりの大会2勝目を飾った。

 笹生は最終組の2つ前で、小祝さくら(ニトリ)との2人同組でプレー。2番で5メートルを沈め、バーディーを先行させた。6番パー3で4パットを要してダブルボギーを喫し、この時点で4差に後退した。

 トップと2差を追って迎えた12番で3メートルのバーディーを決め、首位に並んだ。13番パー5で残り73ヤードからの第3打を1メートルにつけると、これを沈めて単独トップに浮上した。15番は第2打をピン上2メートルに運んでバーディーを奪った。16番でもバーディーを奪い、リードを広げた。

 21年大会(カリフォルニア州オリンピックC)では畑岡奈紗(アビームコンサルティング)とのプレーオフを制し、19歳351日で大会最年少優勝を達成した。

 今回の優勝で、世界ランクに反映される100ポイントを加点し、パリ五輪争いでも日本勢1番手に浮上の見込み。前週のランク30位(4番手)から大きく順位を上げる。

 21年の東京五輪は母の母国、フィリピンの代表として出場し9位。その後、同年11月に日本国籍選択を公表した。パリ五輪に向けては「出られるチャンスがくればうれしい」と話していた。世界規格のパワーを誇る22歳が歴史的偉業を成し遂げた。

 ◆笹生 優花(さそう・ゆうか)2001年6月20日、フィリピンで日本人の父・正和さんと、フィリピン人の母・フリッツィさんの間に生まれる。22歳。代々木高卒。5歳から4年間は日本に滞在し、8歳の時、フィリピンでゴルフを始める。19年にプロ転向し、20年8月のNEC軽井沢72で日本ツアー初優勝。日米通算4勝。フィリピン代表として出場した21年東京五輪は9位。日本語、英語、タガログ語が堪能。166センチ、63キロ。

 ◆日本女子の海外メジャー制覇 2勝目は史上初。笹生のほか過去に1977年全米女子プロ選手権の樋口久子、2019年AIG全英女子オープンの渋野日向子が達成。

 ◆全米女子オープン 5大海外メジャーの一つで、1946年に創設されて今年で79回目。全米ゴルフ協会主催で女子では最古のメジャー。格式と優勝賞金&賞金総額が最も高い大会。コースは毎年変わるが深いラフ、狭いフェアウェー、硬いグリーン、長い総距離は共通の難設定。