認知症の人への接し方学び支えよう 取手の中学校で約300人が受講

AI要約

茨城県取手市の江戸川学園取手中学校で、認知症サポーター養成講座が開催された。

約300人の生徒が認知症の基礎知識や接し方を学び、高齢者への理解を深めた。

講座では認知症の症状や対応方法について学び、実践の場面も設けられた。

認知症の人への接し方学び支えよう 取手の中学校で約300人が受講

 茨城県取手市の江戸川学園取手中学校で7日、認知症の基礎知識や認知症の人への接し方を学ぶ「認知症サポーター養成講座」があった。2年生全員の約300人が受講した。

 自然や多様な人との共生をテーマにした総合学習の一環で、高齢者へも目を向けようと、学校が市に講師の派遣を要請して初めて開いた。市によると、一度に300人が受講する大規模な講座は市内初だという。

 多面的に高齢者を支える地域包括支援センターの保健師が講師を務め、認知症の症状には、物や人の顔がわからなくなる、できていたことができなくなるなど、治すことができない「中核症状」と、抑うつや妄想など、周りの助けで良くなる「行動・心理症状」があると解説した。

 駅の自動改札で迷っている高齢女性にどう接したらよいかを寸劇で考えるコーナーもあり、生徒たちの代表も挑戦した。

 最後に講師は、「認知症の人に接するときは、急がせない、自尊心を傷つけない、驚かせない、の三つが大事」だとしたうえで、「困っている高齢者がいたら、お手伝いできることはないか、声をかけてみよう」と呼びかけた。

 寸劇にも参加した相沢諒映さん(13)は「認知症とはどういうものか、いろいろ分かって、とても勉強になった。駅や道で困っているお年寄りがいたら、積極的に助けていきたい」と語った。(福田祥史)