【ABC特集】雨の降り方が変わった!? 地球温暖化が豪雨を生むメカニズムとは 命と暮らしを守るため取り組むべきこと

AI要約

地球の温暖化が進行し、異常な気温だけでなく急激な豪雨も懸念されている。

温暖化による影響で極端な気象現象が増加し、観測史上最も暑い7月が記録されるなど、熱中症や突然の豪雨による被害が増加している。

中北教授たちが超高速コンピューターを使用して、温暖化による雨の変化や豪雨の増加を調査しており、将来の気候変動に備えて研究を行っている。

【ABC特集】雨の降り方が変わった!? 地球温暖化が豪雨を生むメカニズムとは 命と暮らしを守るため取り組むべきこと

 地球の温暖化が急速に進んでいます。怖いのは異常な「気温」だけではなく、いきなり降る「豪雨」です。

 温暖化で雨の降り方や強さは、どう変わるのでしょうか?

 この夏、40℃以上を記録した地点は、群馬県伊勢崎市、静岡市、三重県桑名市など、9ヵ所にのぼりました。

 その一方で、突然の豪雨が発生するなど、気象が極端化しています。気になるのは「地球温暖化」の影響です。

 ことし7月は「観測史上、最も暑い7月」となりました。熱中症で救急搬送された人は、7月29日から8月4日のわずか1週間で1万2272人にのぼりました。街の人は…

(50代男性)「この先、どこまで温度が上がるんやろう。何年後かには、50℃ぐらいの夏になるんじゃないか」

(40代女性)「ゲリラ雷雨。あんな雨の降り方、昔はしていたかな?集中的に降って、道が川みたいに」

 地球温暖化は、二酸化炭素など温室効果ガスの排出が関わっているとされていて、工業化が進められたこの200年ほどの間に、世界の平均気温が1.1℃上がっています。

 今後も温暖化が続いて、世界の平均気温が工業化以前より2℃上がると、大阪府では気温30℃以上の「真夏日」が19日増え、4℃上がると60日増えると予測されています。

 7月、京都大学防災研究所に設立された「気候変動適応研究センター」。初代センター長の中北英一教授は、危機感をあらわにしています。

「2℃上昇はCO2(二酸化炭素)排出が、どのシナリオになろうが、2050年ぐらいまでには迎えますので、(2℃上昇まで)あと20何年しかない」

 中北教授らは、温暖化で雨の降り方がどう変わり、豪雨がどのぐらい増えるのか、超高速コンピューターを使って調べています。

「例えば将来の梅雨のとき、日本はどうなるか?というのを21世紀末の将来予測を行って、ある1つの答えだけではなく、たくさんの答えを見る。梅雨の時、九州で何回、豪雨が起きるかとか」

「1950~2100年にかけて、南からどんどん水蒸気が入ってくる。それらの水蒸気がどのように、日本の北側に来たり、日本海側に回るようになるかが表現されている」