熊本城の宇土櫓、江戸初期の瓦が現存していた 保存工事で確認、10~12日特別公開へ

AI要約

熊本市の熊本城の宇土櫓で、江戸時代製造とみられる瓦が解体保存工事に伴い発見された。

瓦には元禄年間に焼かれた瓦や桔梗の家紋入り瓦が含まれており、歴史的な価値がある。

特別公開が予定されており、市民に歴史的な瓦を直接見てもらうことが目的となっている。

熊本城の宇土櫓、江戸初期の瓦が現存していた 保存工事で確認、10~12日特別公開へ

 熊本地震で被災し、2032年度の復旧を目指す熊本市の熊本城の宇土櫓(うとやぐら)(国重要文化財)で、市が解体保存工事に伴い下ろした瓦に、江戸時代製造とみられるものが確認された。

 瓦に「元禄十 小山勘」と刻印がある軒平瓦=写真=は、元禄年間(1688~1704年)に小山(おやま)という地区の勘次郎が焼いた記録が残る。築城した加藤家の桔梗(ききょう)の家紋入り瓦は江戸初期とみられる。

 宇土櫓は現在、上部は柱や梁(はり)が残るのみ。これらの瓦は10~12日、市が現地で特別公開する予定。「歴史を語る生き証人をじかに見てほしい」と担当者。

 (藤崎真二)