欧州発明家賞など受賞、ネオジム磁石発明者の佐川氏が期待すること

AI要約

大同特殊鋼は、ネオジム磁石発明者の佐川眞人氏が欧州発明家賞を受賞し、若者に研究の楽しさを伝えるために受賞報告会を開催した。

佐川氏は若者にイノベーションを起こすよう促す役割を果たしたいと述べた。ネオジム磁石は40年たった今でも他の磁石よりも優れており、重要性が高まっている。

ネオジム磁石はカーボンニュートラルへの対応に貢献し、EVや家電、産業機器の小型軽量化や高出力化、省エネ化に役立っている。

欧州発明家賞など受賞、ネオジム磁石発明者の佐川氏が期待すること

研究の楽しさ若者に伝える―。大同特殊鋼は同社顧問でネオジム磁石発明者の佐川眞人氏が欧州発明家賞などを受賞したことを受け、受賞報告会を名古屋市内で開いた。佐川氏は「受賞を機に、若者にイノベーションを起こしてもらうよう触発する役割を果たしていきたい」とコメントした。

4月に国際純粋・応用物理学連合(IUPAP)磁気賞・ネールメダルを、7月に欧州発明家賞非欧州諸国部門を受賞した。ネオジム磁石はネオジムと鉄、ホウ素を主成分とする永久磁石。佐川氏はノーベル賞の有力候補としても名前が挙がる。

1982年の発明から40年たった現在もネオジム磁石より強力な磁石が開発されていないことや、その重要性がさらに高まっていることなどを受賞の背景とみている。佐川氏は「(ネオジム磁石を)超えるものが出てきてほしい」と期待した。

カーボンニュートラル(温室効果ガス〈GHG〉排出量実質ゼロ)への対応が加速するなか、ネオジム磁石は電気自動車(EV)や家電、産業機器などに採用され、小型軽量化や高出力化、省エネ化などに貢献する。