ボルネオゾウ、絶滅危惧種に指定 IUCN

AI要約

ボルネオゾウが絶滅危機に直面していることがIUCNによって発表された。

森林伐採や生息地の破壊、人里への出現による被害などが絶滅の要因とされている。

また、建設計画などにより絶滅の危機がさらに高まる可能性が指摘されている。

ボルネオゾウ、絶滅危惧種に指定 IUCN

【AFP=時事】国際自然保護連合(IUCN)は27日、ボルネオ島(Borneo Island)に生息する小型のゾウ「ボルネオゾウ」について、絶滅危機(EN)にあるとの評価を発表した。野生には推定1000頭しか残っていないとみられている。独立した亜種として初めて調査を行った

 ボルネオ島はマレーシア、ブルネイ、インドネシアの3か国にまたがる。ボルネオゾウは主にマレーシアのサバ(Sabah)州に生息しているが、インドネシアの東カリマンタン(East Kalimantan)州で見られることもある。

 IUCNは、森林伐採がボルネオ象の生息地の多くを破壊したことで、個体数の減少が始まったと指摘し、「サバ州の人口が急増する中、生息地を失ったゾウが人里に現れて農作物に被害を及ぼし、害獣として駆除されるケースが増えていった」と説明する。

 IUCNはまた、採鉱やパーム油生産でのアブラヤシ栽培、木材生産のための植林などにより現在も生息地の破壊が続いているとした他、汎ボルネオハイウエー(Pan Borneo Highway)建設計画を名指しし、絶滅を加速させる恐れがあると警鐘を鳴らした。【翻訳編集】 AFPBB News