未来医療国際拠点「中之島クロス」内覧会…再生医療や最先端の治療法を開発・提供

AI要約

大阪市北区の中之島でiPS細胞などを用いた再生医療や最先端の治療法を開発・提供する未来医療国際拠点「中之島クロス」が29日にグランドオープンする。

建物は地上16階建てで、大阪府や民間企業が運営する。新興企業や研究機関、医療機関が連携し、産学医の関係を強化する。

施設にはiPS細胞研究財団や企業の研究室が入居し、再生医療の推進や医薬品の開発を行う。未来の医療を世界基準にする意気込みも語られた。

 大阪市北区の中之島でiPS細胞(人工多能性幹細胞)などを用いた再生医療や最先端の治療法を開発・提供する未来医療国際拠点「中之島クロス」が29日にグランドオープンするのを前に、12日、報道関係者向けの内覧会が開かれた。

 建物は地上16階建て、延べ約5万7000平方メートル。大阪府や民間企業でつくる「未来医療推進機構」が運営する。新興企業や研究機関、医療機関などが一つの建物に入り、産学医の連携を深めていく。

 拠点施設には京都大iPS細胞研究財団(山中伸弥理事長)が入る予定で患者の血液から安価にiPS細胞を作製する「my iPSプロジェクト」を進める。

 この日、ロート製薬(大阪市)の実験室や三井不動産(東京都中央区)が新興企業に研究設備を貸し出す施設などが公開された。膝の軟骨や心臓の再生医療を行う診療所や病院も入居。医薬品の審査機関も入り、開発段階から実用化を見据えた相談が可能になる。

 記者会見した未来医療推進機構の澤芳樹理事長は「iPS細胞による再生医療など、治らない病気を治す未来の医療を世界の当たり前にしていく」と抱負を語った。