全身の筋肉が動かなくなる難病「ALS」 白血病の治療薬が『進行を抑制』 京大などの研究チームが発表

AI要約

京都大学などの研究チームは白血病の治療に使用される薬をALS治療に応用し、一部の患者で症状進行を抑制できる可能性を発見しました。

ALSは全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病で、国内におよそ9000人の患者がいます。

初期のALS患者26人を対象にした治験では、少なくとも13人で「ボスチニブ」投与によって症状の進行抑制が認められ、今後も治験を継続していく方針です。

京都大学などの研究チームは難病ALSに対する白血病の治療に使われる薬を使った治験で、一部の患者で症状の進行が抑制されたと発表しました。

ALS=(筋萎縮性側索硬化症)は全身の筋肉が徐々に動かなくなり、死に至る難病の1つで、国内におよそ9000人の患者がいます。

京都大学iPS細胞研究所の井上治久教授らは、ALS患者に由来するiPS細胞を使った研究で白血病の治療に使われる薬「ボスチニブ」が、ALSの進行を食い止めるのに有効だと発見していました。

2年前から初期のALS患者26人を対象に2段階目の治験を行い、「ボスチニブ」を24週間にわたり投与したところ、少なくとも13人で症状の進行抑制が認められたということです。

研究チームはALSの治療薬としての承認申請を視野に、今後も治験を行う方針です。