聖光の主将本領、しぶとく2打点 「みんなが背中を押してくれた」 春季高校野球福島県大会

AI要約

聖光学院が春季東北地区高校野球福島県大会で4連覇を果たし、主将の青柳羽瑠の活躍が際立った。

青柳は打撃不調から抜け出し、チームを勝利に導く2点適時打を放った。

夏の東北大会に向けて、主将としての使命感を持ち続け、チームを引っ張る覚悟を見せた。

聖光の主将本領、しぶとく2打点 「みんなが背中を押してくれた」 春季高校野球福島県大会

 ◇春季東北地区高校野球福島県大会・最終日 決勝(26日・白河グリーンスタジアム)

 聖光学院 5―2 光南

 打撃不調に苦しんでいた主将の一打が4連覇を引き寄せた。「チームをなんとか勝たせたい気持ちだけだった」。5回に相手を突き放す2点適時打を放った聖光学院の主将青柳羽瑠(はる)(3年)は、好機で出た結果に胸をなで下ろした。

 今大会は準々決勝までの2試合で8打数無安打と、苦しんでいた。準決勝は先発メンバーを外れたが、この日先発に復帰するとメンバーから励ましの声をかけられた。「みんなが背中を押してくれて一人じゃないと思えた」と、仲間の思いに応えたい一心で試合に臨んだ。

 5回の絶好機、青柳に打席が回ってきた。押し出し四球で1点を加え、なお2死満塁。「考え過ぎずに来た球を打つだけ」と、代わったばかりの相手投手のチェンジアップをしぶとく中前へ運んだ。

 「リーダーを増やしたかった」(斎藤智也監督)と、4月に主将に任命された。"聖光学院の主将"という肩書で一気にプレッシャーが押し寄せた。それでも持ち前のコミュニケーション力で仲間と一対一で話す時間を大切にするなど、自分なりの主将像を示してきている。

 東北大会では、「日本一」を目指す夏を見据えた戦いが求められる。「気持ちがまだ弱い。練習でも試合でも変わらないものにしたい」と青柳。その表情には覚悟がにじんだ。(熊田紗妃)