別府開催の将棋名人戦、豊島九段が初白星 藤井八冠の初防衛は持ち越し

AI要約

第82期名人戦7番勝負の第4局で豊島将之九段が95手で勝利し、シリーズの成績を1勝3敗とした。

藤井八冠の初防衛は第5局以降に持ち越されることになった。

豊島九段は夜戦で勝利し、藤井八冠は次の第5局に向けて気持ちを切り替えて頑張るとコメント。

別府開催の将棋名人戦、豊島九段が初白星 藤井八冠の初防衛は持ち越し

 将棋の藤井聡太八冠(21)の初防衛が懸かる第82期名人戦7番勝負の第4局は19日、大分県別府市上田の湯町の「割烹(かっぽう)旅館もみや」で2日目が指され、挑戦者で先手の豊島将之九段(34)が95手で勝ち、シリーズの通算成績を1勝3敗とした。

 藤井八冠の初防衛は第5局以降に持ち越された。第5局は26、27の両日、北海道紋別市である。

 1日目に後手藤井八冠の「横歩取り」で始まった別府対局は2日目、夜戦に入った終盤まで局面の均衡が保たれ、どちらが勝ちをつかむか分からない熱戦となった。

 競り合いを抜け出したのは豊島九段。「駒得」を生かしてリードを広げ、藤井八冠の懸命の粘りを冷静な指し回しで振り切った。

 終局後、豊島九段は「夜戦に入ったときは見通しが立っていなかったが、自玉が左辺に逃げていける展開になったのでいけるかなと思った。またすぐ次があるのでコンディションを整えて自分なりに精いっぱいやりたい」と話した。

 敗れた藤井八冠は「難しいと思っていたが、進んでみるとこちらの玉形がかなり乱れていて全く自信がない気がした。またすぐに(第5局が)あるので、気持ちを切り替えて頑張りたい」とコメントした。