子どもの命守る チャイルドシート 栃木県内2割超が不使用 全国平均下回る

AI要約

栃木県内でのチャイルドシートの使用率が全国平均を下回り、2割以上が使用していないことが分かった。

チャイルドシートの正しい使用が子どもの安全につながる重要性が警察庁とJAFから指摘されている。

チャイルドシートは年齢だけでなく、体格に合わせて選択し、正しく使用することが重要だ。

6歳未満の子どもを車に乗せる際に義務付けられている、チャイルドシートの使用率が、栃木県で全国平均を下回ったことが、警察庁と日本自動車連盟・JAFの調査で分かりました。2割以上が使用していなかったということです。

警察庁と日本自動車連盟・JAFが2024年5月に行った調査によりますと、栃木県内でのチャイルドシートの使用率は76・7%でした。2023年に比べて7ポイント増加したものの全国平均の78・2%を下回りました。

 この数字をJAF栃木支部の田村鋭夫さんは「残りの人は使っていないということ。本来は全員が使うべきもの」と受け止めています。

 チャイルドシートを使っていなかった23.3%の内訳は、「ベルトをせずチャイルドシートにそのまま座らせていた」が11・4%、「大人用のシートベルトを着用させていた」が6・4%でした。

 2024年8月、福岡県ではチャイルドシートを使っていなかった5歳と7歳の姉妹が死亡した事故がありました。

 田村さんは「体格に合わないのにシートベルトをすると、本来大人の腰骨に当たる部分が、子どものお腹の柔らかいところを圧迫して、命にかかわる深刻なケガにつながる可能性がある」と話します。

 チャイルドシートを使わないと、ドライバーが法律で罰せられることから、全国的な使用率は増加傾向にあります。しかしJAFの調べでは、使っていてもおよそ半数が正しく使えていないことが分かっていて、「使っていない」に加えて、車の中の子どもの安全が充分に守られていない現状が浮き彫りになっています。

 チャイルドシートにはシートベルトでなく、金具で座席に固定するタイプのものなど様々な製品がありますが、どのタイプでも正しく使用することが子どもの命を守ることにつながります。

 道路交通法での使用義務は6歳までですが、JAFでは9月、チャイルドシートの推奨基準をこれまでの身長140センチ未満から150センチ未満に引き上げました。年齢だけで判断せず、シートベルトが首やお腹にかからないような一人ひとりの体格に合った選択をすることが大切です。