「カモツルオアシス」3日間限定で初の一般開放 広島市中心部の庭園 ライトアップやコンサートを予定

AI要約

庭園「カモツルオアシス」が広島市中心部で初めて一般開放される。夜のライトアップやコンサートも予定されている。

庭園は水を抜いていたが、体育イベントの試合日に池に水を張り、コイや亀を含めた生き物を楽しめるようになる。

「カミハチキテル」による街歩きイベントの一環として、日本酒の試飲会や庭園の活用策を模索している。別のカテゴリーや目的にも庭園が利用される可能性がある。

「カモツルオアシス」3日間限定で初の一般開放 広島市中心部の庭園 ライトアップやコンサートを予定

 広島市中心部にある庭園「カモツルオアシス」が28、29日と10月23日の3日間、初めて一般開放される。まちづくり団体「カミハチキテル」による街歩きイベントの一環として、夜のライトアップやコンサートを試みる。庭園は賀茂鶴酒造(東広島市)が1967年に造り、池を泳ぐコイや亀を含めて親しまれてきたが、猛暑などの影響で昨年から水を抜いていた。

 オアシスは約600平方メートルで、中区鉄砲町の相生通り沿いにある。広島東洋カープやJ1サンフレッチェ広島、バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)広島ドラゴンフライズの試合がある3日間、池に水を再び張り、各チームカラーで照らす。28日は午後3時から、広島交響楽団による金管五重奏の無料コンサートも開く。

 庭園内には、コイの形の噴水や少年の像など尾道市出身の故円鍔勝三氏による彫刻も並ぶ。89年に都市部に憩いをもたらそうと始めた「稲刈り神事」は、秋の風物詩として16年間続いた。

 一方で、同社は維持管理に頭を悩ませてきた。池のコイや亀は「いつの間にか泳いでいた」。縁日で手に入れた生き物を放つ人もいたとみられる。近年の猛暑で池の水が減少。生き物が鳥に攻撃される被害もあり、昨秋に水を抜いた。生き物は東広島市の同社敷地内の池へ移したという。

 同社は「庭園の活用策のヒントになるのでは」と、相生通りを車中心から人中心の通りにする構想を掲げるカミハチキテルの活動に参画した。開放日には日本酒の試飲会(有料)も予定する。広報担当は「安らぎの場として、多くの人に愛される方策を考えていきたい」としている。

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 街歩きイベントは相生通りのチェックポイント3カ所を巡り、マツダスタジアム(南区)など試合会場へ向かう。オアシスもポイントの一つ。カミハチキテルは、各試合の指定席チケット(特典付き6千円)を販売している。