2病院の病床削減で「3億円の収支改善へ」今年度は過去最大の赤字が見込まれる新潟の県立病院
新潟県の県立病院が赤字経営対策として、新発田市のリウマチセンターと村上市の坂町病院で病床削減を行う方針を示した。
具体的には、リウマチセンターはリハビリテーション病棟分の48床を削減し、坂町病院は病床を120床から100床に減らす。
これにより、約3億円の収支改善が見込まれており、他の県立病院でも規模や収益性の見直しを進める方針。
赤字経営が続く新潟県の県立病院。経営改革に向けて、県は新発田市と村上市の病院で来年度から病床を削減すると明らかにしました。
来年度から病床を減らすのは新発田市のリウマチセンターと村上市の坂町病院です。
医師会や大学関係者らが参加する県立病院の経営委員会で18日、県が明らかにしました。
リウマチセンターは100床あるうちリハビリテーション病棟分の48床を削減します。
病床利用率がここ数年、50%台であることや周辺に同様の機能を持つ民間病院があるのが理由で、残るリウマチ病棟の機能は同じ建物の新発田病院に統合します。
坂町病院は需要に合わせ120床から100床に減らします。
この2つの病院の見直しにより、3億円余りの収支改善が見込まれるということです。
【県病院局 金井健一 局長】「緊急に対応しなきゃいけない。速やかに着手できるところはどこなのかということをかなり苦労して考えてこの2病院に絞った」
県病院局によりますと、県内に13ある県立病院の昨年度の決算は23億円の赤字。今年度は過去最大となる42億円の赤字が見込まれていて、このまま経営改善が進まなければ来年度末にも資金が枯渇すると危機感を強めています。
県は他の9病院についても縮小を含めた機能や規模の適正化や収益性の向上を目指し、遅くとも2025年度末までに取り組みの方針を決めて実施していきたいとしています。