鹿児島弁で会話できる“AIせごどん”開発中「方言の消滅食い止めたい」開発女性の思い
鹿児島弁を話すAI「AIせごどん」の開発が進められている。これは鹿児島大学の坂井美日准教授によって行われており、現在は固定された鹿児島弁を話すが、将来的には会話が可能なコンテンツを目指している。
AIせごどんの開発には鹿児島方言文化協会の協力があり、鹿児島弁の音声データが集められている。坂井准教授は専門外であったが、独学でプログラミングを学び、研究チームと協力してAIせごどんを作成している。
地元の人々はAIせごどんに対して興味深い反応を示しており、方言の重要性や若者との言葉の違いについても意識が高まっている。
こちらの西郷隆盛、せごどんの肖像画。実は…
(AIせごどん)「さいごうでごわす。方言を好きになってくいやんせ」
今、開発が進められている、鹿児島弁を話すことができるという人工知能の「AIせごどん」です。「AIせごどん」の狙いとは?開発した女性を取材しました。
(AIせごどん)「ゆくさおじゃいやした」
鹿児島弁をしゃべるせごどん。しゃべりにあわせて顔や口も動いています。開発したのは…鹿児島大学で方言を研究する坂井美日准教授(37)です。
(坂井美日准教授)「リップシンクというソフトウェアを使い、音声に合わせて口と顔を動かしてみたもの。AIせごどんという名前をつけている」
この「AIせごどん」、今は決まった鹿児島弁しか話せませんが、今後はパソコンをつかって鹿児島弁で会話ができるコンテンツを目指しています。
鹿児島方言文化協会の協力で、鹿児島弁の音声データを集めながら開発中です。AIは専門外でしたが…。
(坂井美日准教授)「面白いなと思いながら、コード(プログラミング)も書けなかったが、今は独学で書くようになった。(AIせごどんは)方言のアクセントとイントネーションの再現を正確にするのが課題。研究チームを組んで工学部の人たちに協力してもらいながら作っている」
(記者)「このAIせごどんをみて、街の人はどのような反応をするのか?調べてみましょう」
(20代 鹿児島出身・京都在住)「すごい。鹿児島弁が普及していって、いいかもしれない」
(10代)「(AIせごどんをみて)なんて言っている?わからない。(祖父母の話が)わからないこともある。ゆっくり話してくれることも。(Q.それでもわからないことも?)たまにある」
Q.このようなツールがあるとどう?
(70代 5年前に福岡移住)「方言って大事だと思う。自分は鹿児島を誇りにして(福岡でも)鹿児島弁で話すが、本当の昔の鹿児島弁は話せない」
(80代 日置市出身)「(AIせごどんに)期待はするけど、知らないもん(若い人は)『はよせんか』といっても理解できない」