中川運河沿いににぎわい拠点「パレット・ニュー」 施設活用呼びかける

AI要約

期間限定のにぎわい拠点「PALET.NU」が中川運河沿いにオープン。コンテナを活用した施設で、アートやワークショップが行われる。

中川運河再生の取り組みや地域活性化を図る施設で、アーティストの作品展示やイベントも予定。

名古屋の都心とは異なるロケーションで、水辺や縁側でくつろげる場所として、地域住民や観光客に呼びかけている。

中川運河沿いににぎわい拠点「パレット・ニュー」 施設活用呼びかける

 期間限定のにぎわい拠点「PALET.NU(パレット・ニュー)」(名古屋市中川区広川町5)が9月6日、中川運河沿いの小栗橋と長良橋の間にオープンした。(名駅経済新聞)

 同拠点の運営を通じて新たなにぎわいを創る拠点形成に必要なことを検証する社会実験として行うもの。主催は名古屋市、名古屋港管理組合、名古屋まちづくり公社。

 3200平方メートルの土地を活用した同拠点は、コンテナを活用した「会議棟」と「展示棟」の2棟を設け、棟の間をつないだ屋根の下にいすやテーブルを置く「縁側エリア」とする。縁側エリアを抜けるとステージにも使える運河に面したウッドデッキの「水辺エリア」のほか、畑スペースがある。17台収容できる駐車場も設ける。

 アーティストや大学講師などが企画のマネジメントに携わるという、読み聞かせコンサートやものづくりワークショップなどを行う「こどもアート部」、手仕事のワークショップを行う「暮らしごと部」、土作りや作物を育てる「農園部」の3つの部会を用意するほか、希望者がマーケットや展示会などを企画して施設活用もできるようにもする。会議の場にも利用できる。

 「東洋一の大運河」として開削され、昭和の時代は物流の一大拠点として活躍した中川運河。2013(平成25)年度から10年間実施してきた同運河を舞台にしたアートプロジェクトや、民間主体のイベントなど、さまざまな運河再生の取り組みを行ってきた。

 名古屋市住宅都市局の尾造克さんは「アーティストなどプレーヤーからのリクエストも受け、水辺の魅力を感じられ、アーティストや近隣住民、運河沿線の企業が集える拠点として企画。拠点ができたことで連続してイベントなどがしやすくなる。地域を巻き込んださまざまなことが生まれれば」、名古屋まちづくり公社の中村雅記さんは「この施設を使うことで中川運河の魅力を知ってもらうことのほか、機運醸成、魅力向上、地域貢献、にぎわいづくりなどさまざまな目的がある」と、それぞれ話す。

 展示棟では現在、同運河ゆかりのアーティストの作品を展示。今後は、ヨガや、中川運河のイメージでブレンドするコーヒーのワークショップなどを行う。イベントの詳細や参加方法はウェブで確認できる。

 「名駅や栄など名古屋の都心にはないロケーション。縁側で休んだり水辺エリアで運河を眺めたり、気軽に来てほしい」(尾造さん)、「夕暮れもとてもきれい。ぜひ見に来て」(中村さん)と、来場を呼びかける。

 営業時間は10時~17時。水曜・木曜定休。来年3月31日まで。