ソラミル、来春にもオープン ロケット発射待つPR施設、和歌山県串本町

AI要約

和歌山県串本町で打ち上げが計画されている小型ロケット「カイロス」のPR施設「宇宙ふれあいホール Sora―Miru(ソラミル)」が来春にもオープンの見込みとなった。カイロス2号機の打ち上げが成功すれば、オープンすることが決定する。

Sora―Miruは、ロケットミュージアムや図書スペース、シアターを備えたPR施設で、ロケットの打ち上げ映像が特に注目されている。映像の撮影用意は成功を待ち、映像編集には3カ月かかる見込み。

展示される予定の本物のロケット部品や疑似体験できる仕掛けなど、訪れる人々にロケットに触れる機会を提供する施設として期待されている。

 和歌山県串本町で打ち上げが計画されている小型ロケット「カイロス」のPR施設「宇宙ふれあいホール Sora―Miru(ソラミル)」が来春にもオープンの見込みとなった。当初今夏の予定だったが、延期した後見通しが立っていなかった。12月にカイロス2号機の打ち上げが成功すれば、「カウントダウン」が始まる。

 Sora―Miruは、町が教育旅行や観光客誘致を目的に、旧古座分庁舎を大規模改修して整備した。1階にロケットや宇宙について楽しく学べる「ロケットミュージアム」や宇宙関連書籍を所蔵する図書スペース、3階にはロケットの打ち上げ映像を上映する「シアター」を備える。2階は貸しオフィス。

 中でもロケットの打ち上げ映像は目玉の一つ。田嶋勝正町長は「ロケットの発射は通常、山越に飛び出してくる姿しか見られない。シアターでは発射場から打ち上がる瞬間を複数のカメラで撮影した映像を上映する。ぜひ見てもらいたいコンテンツ」と力を込める。

 だが、今年3月のカイロス初号機打ち上げが失敗したため、撮影ができていない。映像の編集には3カ月程度かかる。12月の打ち上げが成功すれば来年3月、遅くとも4月には上映できるという。

 さらにロケット発射場を運営する「スペースワン」から、打ち上げに使用したカイロスの部品の一部を譲り受けて展示する予定で、「本物のロケットに触れてもらえる」と話している。

 「ミュージアム」は、すでに準備ができている。打ち上げを疑似体験できる映像装置、発射場周辺のジオラマやロケットの内部構造まで確認できる全長4・5メートルの模型、人工衛星を天井に映し出せるシアターなど、ロケットを身近に感じられる仕掛けがある。